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《専門家監修》管理栄養士が教える。太りにくい夜遅ごはんのメニューとは

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「夜遅い時間に食事をすると太る」とよく言いますが、残業や飲み会で遅くなることがしばしばあります。そこで、管理栄養士で糖尿病クリニックにて食事指導を行う西山和子さんに、「太りにくい夜遅ごはんの工夫法やメニュー」についてお話を聞きました。

旬の食材を選ぶ、コンニャクやモヤシでかさ増しをする

はじめに、遅い時間の食事が太りやすい理由について、西山さんはこう話します。

「食事から摂取した糖質(炭水化物)や脂質は体内に吸収されて、活動の源である『エネルギー』になります。この『摂取するエネルギー量』が、基礎代謝や運動などで『消費するエネルギー量』よりも過剰な状態が続くと、あまったエネルギーは脂肪細胞に蓄積されます。これが太るということです。

食後は、食べた分のエネルギーが筋肉などで燃焼されますが、同じものを同じ量だけ食べても、夜遅い時間になるほど活動が低下して燃焼しにくいため、体に脂肪がつきやすいことがわかっています」

とはいえ、どうしても食事の時間が遅くなることもあります。少しでも太りにくい食事法はないものでしょうか。

「夕食が遅くなる場合は、おなかが減る前の夕方に、おにぎり1個、もしくはクラッカー5枚、低カロリーのゼリーなどを軽く食べておきましょう。その後の食べ過ぎを防ぐことができます。そして、帰宅後の夜遅ごはんでは、夕方に食べた分を引いた分量にしましょう。

そのうえで、次の『太りにくい食材の選びかた』を参考にしてください」と西山さん。

ここで、5つの選ぶコツを挙げてもらいましょう。

(1)旬の野菜を選ぶ

ビタミンやミネラルなどの栄養価が高くなる時期に収穫されるのが、旬の野菜です。エネルギー代謝をスムーズにする働きが期待できます。春はキャベツやタマネギ、夏はピーマンやトマト、秋はキノコ類やゴボウ、冬はハクサイやネギなど、低カロリーな旬の食材を使いましょう。

(2)葉野菜、キノコ類を利用する

ホウレンソウやミズナなどの葉野菜、ダイコンやカブなどの淡色野菜、キノコ類は糖質が少なく、低カロリーで太りにくい食材です。

(3)コンニャク、モヤシ、キャベツでかさ増しする

コンニャク1枚(300g)は約20キロカロリー、モヤシ1袋(200g)は約30キロカロリー、キャベツ1/4玉(200g)は約45キロカロリーと、非常に低カロリーなうえに、食物繊維も豊富です。サラダやスープ、野菜炒めなどにコンニャクはひと口大に切って、モヤシはそのまま茹(ゆ)でて、キャベツは細切りにして、全体のボリュームをアップしましょう。満腹感が得られやすくなります。

(4)主食に雑穀米や雑穀パンを選ぶ

雑穀類はよく噛(か)んで食べることになるため、早食いを防ぎ、満腹中枢を適切に刺激することができて、また、脳の血流もよくなります。また、腹持ちがよい食材でもあります。

(5)ジャガイモ、カボチャ、トウモロコシは避ける

これらの野菜は、糖尿病の食事療法では、糖質の多い食材として分類しています。野菜だと思って食べると、予想よりエネルギーが過剰になって脂肪の蓄積も高まりやすくなるので、夜遅い食事では避けましょう。

野菜とタンパク質を組み合わせて摂取カロリーを抑える

食材の選び方のコツを知ったところで、さらに、「夜遅ごはんの自炊簡単レシピ」と、「コンビニやスーパーで総菜を選ぶ際の夜遅メニュー」の例を西山さんに教えてもらいましょう。カロリー付きです!

<自炊編>

(1)葉野菜たっぷりスープ……1人前 約125キロカロリー

鍋にカップ2杯(400cc)ほどの湯を沸かし、キャベツやホウレンソウなどの葉野菜ひとつかみ(80g)を切って、ウインナー2本、市販の固形コンソメ1個を加えて、やわらかくなるまで4~5分煮ます。煮立ったら刻んだネギ少々を加えましょう。体が温まる一品になります。

(2)白菜鍋……1人前 約110キロカロリー

市販のだしの素を使い、一口大に切ったひとつかみ(80g)の白菜、豆腐小1パック(150g)、刻んだネギ1/4本を入れて、やわらかくなるまで4~5分煮ます。ポン酢を添えてできあがり。

筋肉、皮ふ、毛髪、血液など体を構成するタンパク質の摂取は欠かせません。豆腐は低カロリーで、肉や魚と同様に良質なタンパク質がとれる食材です。白菜鍋は、加える野菜や肉、魚をアレンジすると多彩な味になること、また、複数の栄養素をとることができて便利です。

(3)キャベツたっぷりの蒸し豚サラダ……1人前 約150キロカロリー

切ったキャベツひとつかみ(80g)を耐熱皿に乗せます。その上に豚モモ肉の薄切り3枚(40g)を広げて乗せ、ふんわりとラップをして電子レンジで1分ほど蒸し、豚肉に熱を通します。刻んだ白ネギ、ショウガやニンニクの薬味(チューブを使えば手早く便利)を添え、好みのノンオイルドレッシングをかけてできあがり。

赤身の豚モモ肉は100グラムで約160キロカロリーと低カロリーです。また、ビタミンB群が豊富で、代謝を助ける働きがあります。キャベツは加熱時間を少なくして、大きめに切るとかさ増しできるので、ダイエット向きの食材です。添える薬味やドレッシングをアレンジして、味の変化を楽しんでください。

<コンビニやスーパーの総菜編>

(1)蒸し鶏(むね肉)、緑黄色野菜サラダ……約170キロカロリー

鶏むね肉は、高タンパク質かつ低カロリーで、疲労回復に有用であることがわかっている食材です。ビタミン類が豊富で免疫力をアップさせる緑黄色野菜のサラダと組み合わせると、風邪の予防にもつながるでしょう。

(2)鮭やサバなどの魚の総菜(1切れ)、おでん(ダイコン、コンニャク)、ひじき1パック(小)……約300キロカロリー

魚は、良質なタンパク源のうえに、血液中のコレステロールや中性脂肪を低下させる働きが期待できます。おでんのダイコンやコンニャクは低カロリーな食材です。量が足りない場合はコンニャクを2~3つくらい増やしてもかまいません。ひじきなどの海藻類は、低カロリーで食物繊維が豊富なので、プラスしたい一品として覚えておきましょう。

最後に西山さんは、メニューのバランスについて、こうアドバイスを加えます。

「夜遅い時間の食事でも、単品だけにすると栄養のバランスが悪くなるので、『野菜と、カロリー低めのタンパク質の組み合わせ』を選んでください。ごはんやパン、めん類などの炭水化物やスイーツ、甘いお酒は、糖質によるカロリーが高いので避けましょう。これらを一品加えただけで、摂取カロリーが急増します」

夕方に軽く食べたうえで、遅い時間の食事では、旬の野菜と良質なタンパク源の肉や魚、卵に豆腐などの大豆製品を使った料理を選ぶと、栄養のバランスが良いうえに全体の摂取カロリーを抑えられるということです。メニューを考える際の参考になさってください。

取材・文  岩田なつき/ユンブル


西山和子氏

取材協力・監修
西山和子氏。糖尿病専門・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)にて管理栄養士、糖尿病療養指導士。糖尿病、生活習慣病、メタボリックシンドロームの患者さんを対象に、パーソナルな食事指導にあたる。『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(福田正博 洋泉社)の監修担当。また、多くのメディアにて食生活に関する記事の執筆、監修多数。
医療法人弘正会 ふくだ内科クリニック

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