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《医師監修》耳鼻咽喉科専門医が教える。 耳や鼻の奥が痛くならない正しい鼻のかみかた

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ズルズルと出そうな鼻水を一気にかむとすっきりするように感じますが、耳や鼻の奥がキーンと痛くなることがあります。そこで、耳鼻咽喉科専門医で、とおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)の遠山祐司院長に、適切で効果的な鼻のかみかたを教えてもらいました。

鼻水は、異物をキャッチして洗い流す役割がある

鼻水が出ると不快に感じますが、なぜだらだらと出るのでしょうか。遠山医師は、次のように説明します。

「鼻水は実は、健康を維持するために必要不可欠なもので、主に3つの役割があります。まず、『体外から侵入したウイルスや細菌、アレルギーの原因となる花粉やホコリを洗い流す働き』です。これはイメージしやすいでしょう。

次に、鼻水には、乾燥から体を守るために『鼻から吸った空気を適度に加湿する役割』『気道の粘膜を保護する役割』もあります。

ズルズルと出ていなくても、日ごろから鼻水は分泌されているんです。ですが、ウイルスや花粉、ホコリなど異物が入ってきたときや、汚い空気や乾燥した空気が入ってくると、それらを排除しようと鼻水が多く分泌されて不快になるので、つらい症状と感じやすいのでしょう。

つまり、風邪や花粉症のときに出る鼻水は、異物を洗い出すための症状です。次に紹介する方法で鼻をかんで出しましょう」

鼻水は少しずつ、こまめに、片方ずつかむ

ではここで、鼻のかみかたの疑問を解消しつつ、出し切るのに効果的な方法を遠山医師に教えてもらいましょう。

(1)一気にかむ? 少しずつかむ? すする?

遠山医師 「少しずつかむ」のが正解です。

一気にかむと、鼻の中が傷ついて鼻血が出る、また、強くかんだ衝撃で耳の奥にある中耳(ちゅうじ)に圧力がかかることがあります。鼻をかんだときに耳がキーンと痛むのは、耳を傷めているサインです。

鼻水をすすると、細菌やウイルスを含んだ鼻水が鼻の奥に入り、耳にまで達した場合は「中耳炎」の原因になることがあります。中耳炎になると、耳が痛いだけでなく、聞こえにくくなります。

口から息を吸いこんでから口を閉じて息を止め、鼻水をゆっくりと少しずつ前へ送り出すようにかみましょう。

(2)鼻水が出ているときはこまめにかむ? なるべく我慢する?

遠山医師 「こまめにかむ」のが正解です。鼻水が出ているときは口呼吸になりがちで、のどや気管を傷めて風邪をひきやすくなります。

風邪のときに出る粘り気がある鼻水をかまずにたまったままにしていると、細菌やウイルスが増えて、「急性鼻炎」や「副鼻腔(ふくびくう)炎」、「気管支炎(副鼻腔気管支症候群)」になる恐れがあります。また、鼻のまわりの皮ふについたまま放置すると、かぶれるもとにもなります。

花粉症のときに出るサラサラの鼻水をそのままにしていると、鼻の中の雑菌が増えて「感染性の鼻炎」や「副鼻腔炎」を、また、耳管の粘膜が腫れたりふさがったりする「耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)」、「中耳炎」などの炎症を引き起こすことがあります。

(3)鼻水は片方ずつかむ? 両方同時にかむ?

遠山医師 「片方ずつかむ」のが正解です。一方の鼻を押さえて、左右順番にかみましょう。

同時にかむと鼻の中の圧力が強くなり、鼻水が鼻の奥に入って「副鼻腔炎」や「中耳炎」になることがあります。

(4)ティッシュペーパーを詰める? 指やティッシュペーパーを入れてかき出す?

遠山医師 どちらもおすすめできません。ティッシュペーパーを詰める、指やティッシュペーパーで無理に出すときに、鼻の中を傷つけて鼻血が出ることがあります。すると、その傷から細菌が入って「鼻せつ」や「前鼻炎(ぜんびえん)」、「鼻中隔膿瘍(びちゅうかくのうよう)」などの感染症になることがあるからです。

最後に、「何度鼻をかんでも、鼻水が残っているように感じるときの対処法」について、遠山医師はこうアドバイスを加えます。

「鼻水が残っているかどうかは、なかなか自分では確認しづらいです。残っている感じがしても、実際には異常が認められないことも少なくありません。どうしても鼻水が残っているように感じるときは、急性鼻炎や急性副鼻腔炎、またまれに悪性腫瘍の可能性もあります。なるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう」

鼻水は健康を維持するためには欠かせないものの、出てきたときは、細菌やウイルスを出し切るために、こまめにかむ必要があるということです。「少しずつ、こまめに、片方ずつかむ」という、効果的な鼻水のかみかたを心がけたいものです。

取材・文 岩田なつき/ユンブル

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取材協力・監修 遠山祐司氏。耳鼻咽喉科・気管食道科専門医。大阪市都島区医師会会長。医学博士。医療法人とおやま耳鼻咽喉科院長。
医療法人とおやま耳鼻咽喉科 大阪市都島区御幸町1-9-1

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