《専門家監修》鍼灸師が教える。食欲を抑える「ツボ押し+ストレッチ」4選

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ダイエットを始めよう! と決心したものの、食事の量を抑えることの難しさに気づいて、我に返る人は多いでしょう。そこで、何とか食欲をコントロールする方法はないか、ダイエット指導の経験が豊富な鍼灸師でプロトレーナーでもあるアース鍼灸整骨院(千葉県市川市)の仲川豊基(なかがわとよき)院長にお話を聞いてみました。

自律神経の働きが食欲と便秘に関係している

ダイエットを始めるにあたり、仲川さんは、「まずは、普段の食事の量を振り返ってください。食べ過ぎに心当たりがある場合は、『食事の量をコントロールすること』を意識しましょう。それにあたり、食欲のしくみを知っておくと実践しやすくなります」と、食欲について次の説明を続けます。

「食欲を抑えるためには、自律神経のバランスが安定していることが重要になります。自律神経は、脳の視床下部(ししょうかぶ)という領域にある摂食中枢(ちゅうすう)と満腹中枢に関係しているため、ストレスや疲労などでバランスが乱れると食欲をコントロールする力に影響を与えます」

そういえば、ストレスでイライラすると食べ過ぎることがあります。また、便秘がちになることもあります。

「自律神経は胃腸の消化活動に作用しているので、バランスが乱れると便秘の原因にもなります。便秘は体内の老廃物を溜め込んでいる状態です。長く続くと血液循環や腸内環境が悪くなるだけでなく、代謝や栄養分の吸収能力も低下します。すると、基礎代謝量も低下します。

自分で自律神経や胃腸に働きかける方法の一つとして、『ツボを押しながらのストレッチ』をご紹介しましょう」と仲川さん。

「ツボ押し+ストレッチ」で時短と集中力アップ

ツボ押しとストレッチは別々に行うものだと思っていましたが、仲川さんは、「同時に行うと時間短縮になるだけではなく、自分の体に向き合う意識と集中力も高まります」と話します。

ではここで、仲川さん厳選の「ツボ押し+ストレッチ」4つを伝授してもらいましょう。「ツボの位置は、個人によって微妙に違いがあります。自分で周囲を押してイタ気持ち良い場所を探してください」(仲川さん)

(1)「ツボ・合谷(ごうこく)」+「ストレッチ・体側伸ばし」

合谷は、手のおや指とひとさし指の骨が付け根で交わる部分から少しひとさし指寄りにあるツボです。食欲と関係の深い自律神経の働きを安定させるとされています。ストレスや疲労、肩こりなどにも作用する万能ツボとしても知られています。左右の手にあります。

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ひざ立ちの状態になり、両手を上げて頭上で左手で右手の合谷のツボを押しながら、体を左に倒して15秒キープ。このとき、脇腹がストレッチで伸縮する感覚も意識してください。反対側も同様にして1セットとし、3セットを行いましょう。

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(2)「ツボ・中脘(ちゅうかん)」+「ストレッチ・腰ひねり」

中脘は、へそから上に、おや指以外の4本の指をそろえた幅の分を上がったところにあるツボです。へそとみぞおちのほぼ中間に位置します。便秘の改善、食欲を抑える、食べ過ぎたときに消化を促進するのに最適なツボとされ、胃腸の不調に対応する特効ツボとして知られています。

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仰向けに寝て、このツボを左手で押しましょう。次に、右足を左足にまたがせて腰を左にひねります。右手を広げると腰のひねりが強くなり、ウェストを刺激します。20秒キープし、反対側も同様にして1セットとし、3~6セットを行いましょう。

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(3)「ツボ・足三里(あしさんり)」+「ストレッチ・上半身ひねり」

足三里は、ひざのお皿の下からおや指以外の4本の指をそろえた幅の分だけ下がり、すねの外側の骨のきわにあるツボです。胃腸の働きを促し、また、足の疲れやむくみを改善する作用がある特効ツボの一つとして知られています。左右の足にあります。

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床に座ってあぐらをかき、右足首を左足にまたがせて床に立てます。左手のおや指の腹で右足の足三里のツボを押しましょう。

さらに、上半身を右側にひねります。右手を床に着いて体を支えるとバランスが崩れません。この状態で30秒ほどキープします。ウェストを刺激し、腸の働きを促します。反対も同様にして1セットとし、3セットを行いましょう。

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(4)「ツボ・三陰交(さんいんこう)」+「ストレッチ・おしり伸ばし」

三陰交は、足の内くるぶしから、おや指以外の4本の指をそろえた幅の分だけ上、筋肉と骨の境目にあるツボです。便秘や冷え対策のツボとして知られています。

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イスに座って右足を左足のひざ上に乗せ、左手で右足の三陰交のツボを押しましょう。このとき同時に、右手で右足のひざ上を軽く下に押しながら、30秒ほどキープ。左右の足を変えて、同様にして1セットとし、3セットを行いましょう。

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最後に仲川さんは、ツボ押しストレッチについて、次のようにアドバイスをします。

「『ツボ押し+ストレッチ』は東洋医学と運動法を融合した方法です。ツボの刺激は血流や気の流れを良くし、ストレッチでは筋肉を刺激して血流を促すと同時に、骨格を適切な状態に整えるように働きます」

筆者もさっそく実践したところ、どれも手軽にできて、意外に運動量があるように感じました。また、仲川さんの言うように、動作の一つひとつに集中して取り組むことができました。運動後は体が少し熱くなり、血流が促されたように実感しています。自律神経の安定に作用するとのことで、毎日続けていきたいものです。

取材・文 小山田淳一郎/ユンブル

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取材協力・監修
仲川豊基氏。鍼灸師。理学療法士。パーソナルトレーナー。アース鍼灸整骨院院長。
アース鍼灸整骨院 千葉県市川市1-24-3 パークテラス市川1F
http://earth-seikotsuin.com/

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