≪専門家監修≫管理栄養士が教える。むくみを改善する栄養素と食べ物とは

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ラーメンやカレーなど味付けの濃い食事を夜に食べて、翌日に手や足、顔などにむくみを感じたことはありませんか。管理栄養士の西山和子さんは、「日々の食生活と体のむくみは密接に関係しています。特に塩分のとり過ぎには注意しましょう」と言います。日々の食事では何をどうすればいいのか、詳しく聞いてみました。

濃い味付けが好きで外食が多い人は注意

塩分を多く含む食事が、なぜむくみに影響するのでしょうか。西山さんはこう説明します。

「むくみは、主に塩分のとり過ぎで血液中のナトリウムの濃度が上がり、それを薄めようとして水分が体の組織に溜めこまれ、体内の水分量が増えることで生じます。

そのナトリウムを排出するように促す成分が、カリウムです。ナトリウムもカリウムもミネラルの一種で、互いにバランスを取り合って存在しています。とり過ぎたナトリウムに対してカリウムが不足するとナトリウムの濃度が高まってむくみにつながります。

つまり、次に具体的に挙げるような、塩分のとり過ぎやカリウムが不足しがちな食生活を続けているとむくみやすくなると言えます」

ここで西山さんは、むくみが生じやすい食生活を、次のように指摘します。

・濃い味付けが好きで、調味料をたくさん使う(塩分過剰)
・加工食品や漬物、汁物をよく食べる(塩分過剰)
・外食が多い。お寿司をよく食べる(塩分過剰)
・主菜(おかず)をたくさん食べる(塩分過剰)
・野菜をあまり食べない(カリウム不足)

アボガド、ホウレンソウ、納豆、ショウガを食べる

塩分のとり過ぎや、カリウム不足の食生活を改めることが重要だと分かりましたが、むくみ対策の食生活にはどのような食材を選べばよいのでしょうか。食材選びのポイントを3つ、西山さんに教えてもらいました。

(1)カリウムが多く含まれる食材

先に述べたように、とり過ぎたナトリウムに対してカリウムが不足すると、体の組織は水分をとりこみます。ナトリウムが豊富に含まれる塩分を控えると同時に、カリウムが豊富な食材を積極的に食べるようにしましょう。

食材‥‥‥アボガド、ホウレンソウ、納豆など。野菜、イモ類、大豆、海藻類、果物全般も。

(2)ビタミンEを多く含む食材

ビタミンEは、血液の循環を促して水分代謝を高めます。また、老廃物の排出を促し、細胞の酸化を防いで皮膚の調子を整えるようにも働きます。

食材‥‥‥アーモンド、西洋カボチャ、アボカド、ウナギ、ハマチなど

(3)ショウガオール

ショウガの辛味成分であるショウガオールは、体を温める働きがあります。冷えによる血流の滞りを改善します。

食材‥‥‥ショウガ

むくみを改善するお手軽メニューとは

次に、これらの栄養素を含み、スーパーやコンビニで買える総菜、簡単に自炊できるメニューを西山さんに教えてもらいましょう。

緑黄色野菜のサラダは、カリウムやビタミンEを効率的に摂取できます。また、豆サラダではカリウムを、素焼きアーモンドではビタミンEをたくさん補えます。

ワカメとショウガの酢の物は、ワカメにカリウムが多く含まれ、ショウガとあえることで冷え対策のメニューになります。あっさりと食べやすく、疲労や夏バテで食欲が減退しているときにも有用でしょう。

ラーメンを食べるときには、具に野菜をたっぷりのせて食べてください。インスタントラーメンの場合は、生サラダをプラスすると良いでしょう」

最後に西山さんは、むくみを改善する食生活についてアドバイスをします。

「特に持病がない場合は、まずは減塩でむくみがとれるかを試してみてください。水分補給には清涼飲料水ではなく、水かお茶にしましょう。清涼飲料水にはナトリウムが多く含まれているタイプがあります。また、糖分も血液中の濃度(血糖値)が上がると、一時的にむくみにつながる可能性があります。お酒を飲むときはおつまみを食べ過ぎないようにしましょう。おつまみになるものには、塩分が多く含まれています」

筆者は野菜不足には注意していましたが、外食とお酒の席が多いこともあり、塩分はとり過ぎているかもしれません。しかも、清涼飲料水で酔い覚ましをする習慣があり、翌日のむくみはとても気になっていました。おつまみには、野菜、海藻類、豆類を選び、毎日の食生活で薄味を心がけたいと思います。

取材・文 小山田遥/ユンブル

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取材協力・監修
西山和子氏。糖尿病専門・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)にて管理栄養士、糖尿病療養指導士。糖尿病、生活習慣病、メタボリックシンドロームの患者さんを対象に、パーソナルな食事指導にあたる。『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(福田正博 洋泉社)の監修担当。また、食生活に関する記事の執筆、監修多数。

医療法人弘正会 ふくだ内科クリニック

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