《鍼灸師監修》鍼灸師が教える。「気力体力回復でパワーオン」ストレッチ3つ

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このごろ疲れがとれにくい、なんだか体がだるいなぁ、運動は億劫だし……と感じるとき、鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院(大阪府守口市)院長の丸尾啓輔さんは、「運動不足で全身の血流が滞っている、また、どこかの筋肉が硬直していることがあります。ツボ押しや軽いストレッチを試みてください」と話します。具体的な方法をレクチャーしてもらいましょう。

「疲れた」、「だるい」ときは血流促進を試みる

しんどいからと座りっぱなしの時間が長くなると、体も気分もだるくなることがあります。丸尾さんは、
「体を動かさないということは、筋肉を使っていないことになります」と言い、こう説明を続けます。

「筋肉は筋繊維という細い繊維の束で、使わないと一本ずつが細くなって筋力が低下します。

また、筋肉は伸縮することで血流を促すポンプとなる働きをします。とくにふくらはぎはその作用が知られています。筋肉を刺激しない生活が続くと血流が悪くなり、細胞に酸素や栄養素を運ぶ力も弱くなって、体のだるさや疲労感をまねきます。

そこで、ツボ押しで血流を改善し、ストレッチで筋肉を伸縮させてポンプ機能を高める力をつけましょう。次にご紹介するツボ押しとストレッチは、一通り行っても2分ほどでできますから、気づいたときに1日3~5セットほど行いましょう。自宅でくつろいでいるときや、家事、仕事の合間でも実践できます」

(1)腎兪(じんゆ)・反り返り……足の疲れを癒し、体力を回復する

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<ツボ・腎兪>
「腎」は腎臓、「兪」は穴を表し、腎臓の機能を調整するツボとして知られます。腰の血流改善に作用して背中の凝りをほぐし、全身のだるさを和らげます。

位置
ウエストの左右のくびれから背骨に向かい、背骨からひとさし指となか指を合わせた幅の分だけ左右の外側にあります。

刺激法
おや指が腰側にくるように手をウエストのくびれにそえ、おや指の腹で気持ち良いと感じる程度の力で押します。

<ストレッチ>

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腎兪のツボを両方のおや指で押したまま、上半身を後ろに反ります。顔が天井を向くまで反らし、15~30秒ほどキープしましょう。腰痛など腰に不安がある人は、軽く反らせる程度にします。椅子やソファに座った状態でも行えます。腰から背中にかけて、またおなかから胸の硬くなった筋肉を伸ばします。

(2)足三里(あしさんり)・足首内返し……腰や背中の血行を改善し凝りをほぐす

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<ツボ・足三里>

三里というツボが手と足にあり、手と区別して足三里と言います。「三」は三寸、「里」は道のりを表します。胃腸など内臓の機能を整え、体力を回復、向上させる、足の疲れやだるさを改善する万能のツボとして知られています。

位置
ひざのお皿の下からおや指以外の4本の指をそろえた幅の分だけ下へ、すねの外側の骨のきわ、左右にあります。

刺激法
おや指の腹で気持ち良いと感じる程度の力で押します。

<ストレッチ>

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椅子に座り、右の足を左のふとももの上に乗せます。右手のおや指で右足の足三里を押し、左手で右足のつま先を体に引き寄せて足首を内側に反らします。15〜30秒ほどキープ。もう一方の足も同様に行います。足のすねの筋肉を伸ばして血流を促し、下半身の疲労回復、胃腸の調子を整えるように働きかけます。

(3)湧泉(ゆうせん)・アキレス腱伸ばし……全身の血行を促し、足の疲れを癒す

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<ツボ・湧泉>

「湧泉」とは、漢方医学で「気・血(き・けつ)」と呼ぶ、生きるためのエネルギーが湧き出るツボという意味合いです。ここを刺激すると全身の血流が促され、疲れやだるさを改善することで知られています。足の冷えや睡眠にも働きかけるので、夏のエアコンによる冷え、睡眠不足から生じる頭重感、胃重感などの重だるさも改善に導きます。

位置
足の裏側にあり、足の指をギュッと内側に曲げたときにくぼみができる部分にあります。

刺激法
おや指の腹で少し強めに、痛みを感じない程度に押しましょう。

<ストレッチ>

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両足を肩幅程度に開いて壁ぎわに立ちます。次に、一方の足を30〜50センチメートルほど後ろに置き、上半身を軽く前方に倒し、壁に手をつきましょう。後ろの足のアキレス腱からふくらはぎ、ふとももの後ろの筋肉が伸びます。湧泉の刺激にもつながる足底の筋肉も伸びるため、ツボ押しと同様に作用し、全身の血流を促して疲労感やだるさを改善します。

ゴルフボールやテニスボールがあれば、後ろ足の湧泉の位置でボールを踏みながらこのストレッチを行うと、さらに刺激が増すでしょう。

最後に丸尾さんは、これらのツボを手軽に押す方法について、「市販の青竹踏みや足裏踏みを利用すると、手軽に湧泉の刺激ができて血流を促すことができます」とアドバイスを加えます。

さっそく実践してみると、どのツボもイタ気持ちよく、1日3セットを実践するとまずは足の重さが改善して、やがて体が軽くなったように思います。一週間ほど続けると、全身に元気が出てパワーオンしたように実感しています。ぜひお試しください。

取材・文 小山田淳一郎/ユンブル

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取材協力・監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。「健康寿命をいつまでも」と掲げ、整形外科勤務の経験を活かしたロコモティブシンドロームの改善を得意とし、リハビリ、鍼灸治療を行っている。
太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10

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