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ビールの苦みが認知症予防に効く!?

ビールの苦み成分が認知症予防に効く!

夏はビールがおいしい季節。仕事帰りやお風呂あがりに飲む一杯は、ビール好きにはたまりませんね。実はこのビールに、認知症予防の効果があるという報告があることをご存じでしょうか。

以前から、適度な飲酒が認知症予防に効果があることは知られています。特にポリフェノールを含む赤ワインの認知症への効果については、数多い研究報告がありますが、ビールの成分については今まで研究が進んでいませんでした。

今回は、ビールの持つ認知症予防の効果についてご紹介します。

ホップに含まれるイソα酸がカギ

ビールのおいしさのポイントは、苦み成分であるホップです。ホップには、昔から薬用植物として利用されてきた歴史があります。また研究により、肥満抑制や発ガン抑制、骨密度の低下抑制などの効果があることが解明されています。

このホップ由来の苦み成分である「イソα酸」が、アルツハイマー病などの認知症予防に効果があることが、東京大学、学習院大学、キリン株式会社の研究によって、昨年11月に発表されました。

イソα酸は、ホップに含まれている花の樹脂線にあたるα酸という物質が、ビールの醸造課程で加熱されることによって変化したものです。このイソα酸にはビールに味わい深い苦みを付与するだけでなく、泡もちをよくしたり、雑菌の繁殖を抑えたりするなどの効果もあります。

脳内のお掃除細胞を活性化させるイソα酸

脳には、ミクログリアという免疫細胞があります。「脳内のお掃除細胞」とも言われるミクログリアは、脳内の老廃物を食べて除去するほか、脳内組織の修復やシナプスの伸長、ウイルスの侵入を防御するなどの働きをします。

加齢により、ミクログリアの機能が低下すると、アルツハイマー病の原因の一つといわれている「アミロイドβ」が、脳内に沈着します。

また脳内で過剰反応して炎症を起こすと、活性酸素を発生させてしまい、周囲の神経細胞にダメージを与えます。研究により、ホップ由来のイソα酸は、ミクログリアを活性化させる効果があることがわかりました。

イソα酸によってミクログリアが活性化すると、アミロイドβなど脳内の老廃物が溜まることを抑制したり、脳内炎症を緩和したりする効果があり、脳の認知機能の改善が期待できると考えられています。

アルコールNGの人もOK!

ひとくちにビールといっても、キレ味のよいものや爽快感のあるもの、コクのあるものなど、さまざまな味わいがあります。また地ビールや輸入もののビール、ビールに分類されない発泡酒やノンアルコールビールなど、種類もたくさんあります。

認知症予防のためにはイソα酸を含んだビールを飲むことが大切ですが、どんなビールを選べばよいのでしょう。一般のビールには、10~30ppm程度のイソα酸がふくまれています。苦みのあるビールほどイソα酸は多くふくまれているので、認知症予防効果をねらうなら、苦み成分の多いビールを飲むのがおすすめです。

ただし飲みすぎは禁物。あくまで自分の適量の範囲内で飲むようにしましょう。また、イソα酸は、ノンアルコールビールにも12~30ppmほど含まれています。高齢者やアルコールに弱い人、お酒が飲めない人は、ノンアルコールビールを飲むことで、認知症予防が期待できます。

高齢者の増加により、アルツハイマー症をはじめとした認知症は、社会的に大きな問題になっています。本質的な治療方法はまだ明らかになっていませんが、日常生活の中でできることとして、ビールをおいしく味わいながら認知症予防を心がけてみましょう。

(文/河本美和子)


【参考】
日経GOODAY
ビールの苦みが認知症予防に役立つ!?
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100015/051900033/?ST=food
東京大学大学院農学生命科学研究科プレスリリース
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2016/20170303_2.html
キリン株式会社
ニュースリリース「ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸のアルツハイマー病予防に関する作用機序を解明
http://www.kirin.co.jp/company/news/2016/1128_03.html
キリン株式会社
ホップの機能性を探る
http://www.kirin.co.jp/company/rd/case/hop_health.html
YES!MAGAZINE
ビール好きの基礎知識 ホップの正体をあなたは知っていますか
http://y.sapporobeer.jp/enjoy/115/

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ビールの苦み成分が認知症予防に効く!

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