鉄分量が1/9に激減? 知っておきたい「ひじきと鉄分の関係」

ひじきは鉄分が本当はないって本当?

ひじきは古くから親しまれてきた食べ物。味だけでなく栄養価の高さが評価されており、現代人に不足しがちなミネラル、特に鉄分の供給源として推奨される食品の1つです。

そんなひじきに含まれる鉄分の量が減っているという事実が、『日本食品標準成分表』の改訂版で報告されました。いったいなぜ減ってしまったのか? ひじきに含まれる栄養成分と特徴、効果的な摂取方法についてご紹介します。

カルシウムは牛乳の12倍、食物繊維はごぼうの7倍も

ひじきにはミネラル、食物繊維、ビタミンが豊富に含まれています。またカルシウムの含有量を牛乳と比較してみると、牛乳100g中110mgに対し、ひじきは100g中1,400mg。つまり、ひじきには牛乳の12倍以上のカルシウムが含まれているのです。

また血液の循環を正常に保つ働きのあるマグネシウムは、乾燥アーモンドの310mgに対し、ひじきは2倍の620mg。ほかにも、お腹の調子を整える食物繊維はごぼうの7倍以上と、栄養価の面で非常に優れた食べ物であるといえます。

調理に使われる鉄製の釜が原因?

鉄分はひじきに含まれるミネラルの1つ。可食部100g当たりの鉄分量は55mgと非常に多く、「ひじきは鉄分の王様」といわれてきました。

しかし、文部科学省が15年ぶりに改訂した『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』によると、ひじきに含まれる鉄分は6.2mg、つまり改訂前の1/9であることが明らかになったのです。なぜ、ひじきに含まれる鉄分は激減してしまったのでしょうか。

その理由は、「調理する際の釜が、鉄製からステンレス製に変わったから」である、とされています。豊富な含有量はひじきそのものの鉄分ではなく、鉄製の釜による影響が大きかったといえます。

中国産や韓国産ひじきは鉄分豊富

上記の文部科学省による改訂に対し、日本ひじき協議会が見解を発表しました。それによると中国産ひじきと韓国産ひじきは、改訂前の日本標準食品成分表に記載されていた55mgに近い数値(韓国産47.6mg、中国産47.7mg)となっています。

一方、日本産ひじきの鉄分含有量は7.7mgでした。これらひじきの加工にはすべてステンレス製の釜を使用し、検査されています。産地によって鉄分含有量に差が出る原因についてはまだ解明されておらず、現在も研究がおこなわれています。

鉄分を摂取しやすくする調理方法とは

鉄製の調理器具を使用することにより、効果的に鉄分を摂取する方法もあります。鉄鍋を用いる際、酸っぱ味や塩味の調味料や具材を使うと、鉄が溶けだしやすいという報告があります。

また溶け出す鉄の量は、加熱時間の長さに比例します。塩分の摂取過多に気をつける必要がありますが、煮物を作る際にはお酢やトマトケチャップを試してみてもよいでしょう。

鉄分含有量が減ったとはいえ、ひじきにはカルシウムや食物繊維など多くの栄養素が含まれています。わたしたちの健康な食生活にとって優れた食品であることに変わりはありません。

調理方法やほかの食材との組み合わせを工夫しながら、効果的に取り入れていきましょう。


【参考】
ひじきの鉄分が9分の1に?! 「ひじきは鉄分の王様」は過去の話だったなんて…。
http://www.tenki.jp/suppl/romisan/2016/02/21/9811.html
栄養成分 日本ひじき協議会
http://www.hijiki.org/html/content02.htm
ひじきの鉄分について 日本ひじき協議会
http://www.hijiki.org/html/content/about.html
国産ひじきは鉄分70%減?!鉄分補給の新常識!
http://www.karadakarute.jp/tanita/column/columndetail.do?columnId=421
ひじき講座 株式会社くらこん
https://www.kurakon.jp/ency_hijiki/05.html

ひじきは鉄分が本当はないって本当?

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