野菜をブーケに? ベジフルフラワーの始め方<前編>

野菜をブーケに? ベジフルフラワーの始め方<前編>

野菜や果物をアートとして楽しむ「ベジフルフラワー」。身近な食材を使って楽しめるとあって、近年注目が高まっているようです。ベジフルフラワーアーティストプロフェッサー・李美栄さんに、楽しみ方をうかがいました。

ベジフルフラワーって何?

野菜をブーケに? ベジフルフラワーの始め方<前編>
ベジフルフラワーアーティストプロフェッサーの李美栄さん。野菜ソムリエプロでもあります。

「ベジフルフラワーは、2012年に日本野菜ソムリエ協会で誕生した、野菜や果物をブーケやオブジェなどに仕立てるアートです。流通に乗らない野菜を、有効に素敵に活用できる方法はないものかと、協会が有識者の方と開発した講座です。食べることはもちろん、“見る”“贈る”楽しみもあるんですよ」

――どんなシーンで楽しまれているのでしょうか?

「野菜でブーケを作って、花束の代わりに贈り物としてプレゼントされる方が多いです。お花を贈るよりもインパクトがあるので、受け取った方はとても驚かれます。サプライズとしてもいいですよね。ほかには、企業のパーティーやイベントなどにオブジェとして飾られることもあります」

ベジフルフラワーの魅力とは?

――楽しめるポイントは何でしょうか?

「ずばり、“食べられる”という点です。たとえばお花をもらったとき、多くの人はお花の名前がわからなくてもあまり調べようとしませんが、野菜の場合は『どうやって食べるの?』『どこで採れたの?』と聞かれることが多い。そうすると野菜にどんどん興味を持ってもらえて、食育にもつながるんです。

ブーケを作るとき、誰にあげるのか、どんな目的で贈るのかをイメージすることも重要なポイントです。美容に関心のある方にはビタミンCたっぷりの野菜を盛り込んでみるのもいいですよね。贈った野菜で作れる料理のレシピを添えても喜ばれますよ」

――“アート”である以上、センスも問われそうですね。

「『私はセンスがないから向いていない』と言う方は多くいらっしゃいます。ただ、センスは経験の中で磨かれるものだと思っています。続けることと、ほかの人の作品を見るなどして研究してみることをおすすめします」

どんな野菜が適しているの?

――ベジフルフラワーに向いている野菜を教えてください。

「どちらかというと、特徴的な色合いの野菜が適しています。ベジフルフラワーはアートなので、華やかに仕上がることもポイントのひとつ。また、旬の野菜はみずみずしく、きれいな色をしているため、使うことも多いです。これからの秋冬シーズンには、ニンジン、カブなどの根菜類がおすすめです。見た目が茶色っぽく、地味にならないように組み合わせを工夫してみてください」

――逆に、向いていない野菜はありますか?

「鮮度がすぐに落ちてしまうものです。プレゼントとして差し上げるものなので、一番気を付けます。購入してから鮮度がどれだけ保持できるのか、それぞれの野菜の性質を学んでおく必要があります。特にパセリは要注意です。購入時はとても青々としているのですが、すぐにシュンっとしおれてしまいます」

――「鮮度」は花束とは違う、食べられるベジフルフラワーならではの注意点ですね。作った後はその日のうちに食べた方が良いのでしょうか?

「そうですね。きれいだからずっと飾っておきたいという方が多いのですが、新鮮なうちに召し上がっていただくことにも価値があると思っています。なるべく空気に触れさせないようにして渡し、その日のうちか、遅くとも翌日の午前中までには召し上がっていただきたいですね」

日常的に食べる野菜や果物の、新たな楽しみ方であるベジフルフラワー。後半では、初心者も気軽に実践できる、野菜ブーケの作り方をレクチャーしていただきます。

(取材・文/五十嵐綾子)

【取材協力】
日本野菜ソムリエ協会
http://www.vege-fru.com/

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