季節のせいじゃない? 冷えや目覚めの悪さは「鉄不足」のせいかも⁉

鉄不足

「冬は布団が恋しくて、朝起きられない」、「季節的に冷えを感じる」…冬にありがちな目覚めの悪さや冷えの症状は、実は鉄不足が原因かもしれません。なぜ鉄不足になり、鉄不足になるとどのような症状がみられるのか、鉄を補う対策法と合わせてご紹介します。

鉄不足の体が訴えるサインとは

そもそも鉄不足の原因は、月経・妊娠・消化管出血などが挙げられます。毎月、月経のある女性は初潮から閉経まで約30〜50年もの間、男性よりも鉄不足になりやすい状態にあるのです。

鉄不足になると、体が訴えるサインがあります。そのサインが冷えや倦怠感です。鉄不足になると、全身に酸素を送れなくなり体が酸欠状態になるため手足の末端が冷えたり、全身の倦怠感を感じたりします。

健康診断結果は正常! それでも鉄不足の可能性がある理由

鉄不足の問題は、明確な症状を捉えにくいこと。鉄不足は、自覚症状に乏しく気づきにくいため進行しやすいのです。

例えば、健康診断結果はオールAでどこにも異常はないという方でも、鉄不足ではないとは言えません。通常、健康診断の結果で鉄不足かどうか知るためには、血清鉄・ヘモグロビン(Hb)の項目を確認します。この指標が異常値を示す場合は、鉄不足がすでに進行している状態。正常値であれば「鉄不足が進行していない状態」といえますが、それだけでは「鉄不足ではない」とは言えないのです。

鉄不足を知るために大切な「フェリチン」という指標

鉄不足を知るうえで重要な指標に「フェリチン」というものがあります。フェリチンとは、鉄を体の細胞内に貯蔵する、いわば「鉄の貯金」のようなもので、一般的な健康診断では測定しませんが、病院で相談することで測定できます。

体内の鉄はまずこのフェリチンから失われるため、フェリチンが減る段階で鉄不足は始まります。一般的な健康診断で鉄不足が判断できるような体は、すでにフェリチンが使い果たされ慢性的な鉄不足に陥っている状態。そのため、フェリチンの貯金を減らさないよう維持することが大切です。

効率的に鉄を補う方法とは

フェリチンの貯金を使い果たさないよう鉄を日常的に補うためには、どうしたらいいのでしょうか。上手な鉄の補い方をご紹介します。

動物性の食品から鉄を補う

鉄は体への吸収率が非常に低い成分です。1日の食事に含まれる鉄分のうち、吸収されるのは約5〜10%(1mg)程度。そのため、体への吸収率を少しでも高めるために、肉や魚など「ヘム鉄」を補える動物性の食品から鉄を補う方法がベストです。

食品から摂れる鉄分には「ヘム鉄」と植物性の食品に含まれる「非ヘム鉄」がありますが、吸収の効率が良いのはヘム鉄の方です。ヘム鉄を豊富に含む動物性の食品は、レバー・しじみ・カツオなどが挙げられます。

サプリメントを上手に使う

積極的に食べたい動物性の食品ですが、毎日食べるとなると難しいもの。そこで、より効率的に鉄を補う方法としてサプリメントがあります。サプリメントを摂取する際も、可能であればヘム鉄のサプリメントを摂取するといいでしょう。

ビタミンCと一緒に補う

鉄分の吸収率を高めるには、鉄分とビタミンCと一緒に摂るのも効果的。ブロッコリーやキウイフルーツなどビタミンCが豊富な野菜や果物、ビタミンCを補うサプリメントなどと組み合わせて摂ることで、吸収率が1~2%上がるといわれています。

鉄不足はまずフェリチンを知るところからスタート

フェリチンの数値が正常かどうかは、産婦人科や内科など病院で相談することで血液検査をしてもらえます。冷えや怠さを季節のせいにしていたという方は、毎日の食事内容を見直すと同時に、今年の締めに自分のフェリチンの数値を確認してみてはいかがですか?


【参考】
『貧血の人の基本の食事』鈴木謙監修(学研)
シー・アール・シー|血清フェリチンの臨床的意義を教えてください|CRC
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/116.html
血液検査の意味と基準値|東邦大学医療センター大橋病院臨床検査部
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/ohashi/kensa/tjoimi0000000030-att/tjoimi0000000luh.pdf
鉄欠乏性貧血、その他の造血因子不足による貧血|慶應義塾大学病院 KOMPAS
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000022.html
サプリが助ける「バラ色肌」で恋を呼ぶ|AllAbout Beauty
https://allabout.co.jp/gm/gc/65286/2/

植松 透
植松 透
ライター/薬剤師

薬科大学卒業後、化粧品・健康食品・食品を3軸とする企業に勤務。アンチエイジングや予防医療を取り入れた健康カウンセリング、健康食品の開発に携わり、広く健康について学ぶ。企業退職後、新しい働き方を模索しライター活動を開始。
けんぽ協会の紙媒体、webは企業のオウンドメディア・個人サイトで健康関連記事やコラムの執筆・監修を行う。
ライター・薬剤師どちらも本業を掲げ、複業スタイルで活動中。最近はライター業での経験を組み合わせ、介護施設で健康関連の講演会も行っている。
Twitter(@matsu89314) https://twitter.com/matsu89314

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