《医師監修》糖尿病専門医が教える。太りにくい食べ方の小技集

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ダイエットのために食べる量をコントロールしようとがんばりますが、どうにもがまんができずに長続きしません。糖尿病専門医・臨床内科専門医として、患者さんの減量の指導にあたる福田正博医師は、「食べる量を急に減らすのは難しいものです。すぐにリバウンドをして余計に太っている人も少なくありません。まずは、満腹感を得られる食べ方をするように工夫しましょう」と話します。そこで、具体的な方法を教えてもらいました。

早食い、噛まない、ダラダラ食いでは満腹感が得られない

(1)お皿を小さくする

福田医師 同じ量、内容の料理でも、大きさの異なるお皿に盛りつけた場合では、量が変わって見えます。大きめのお皿を使って食事をしていると、「まだまだ食べられるな」と、食べる量が増える経験をした人も多いのではないでしょうか。これは目の錯覚ですが、小さなお皿に盛りつけた方が、量が多いように見えるため、満腹感を得やすくなります。

アメリカ・コーネル大学のウォンシンク教授の実験では、「皿の直径を30センチから25センチに変えると、カロリー摂取量が平均で22%低下することが判明した。例えば、夕食を800キロカロリー食べている場合、カロリーを20%減らすと、1年間で約5キロの体重を減らせる計算になる」という報告もあります。

(2)料理と違う色のお皿を使う

福田医師 これも研究報告がありますが、食事とお皿の色が似ていると、自分がどれだけの料理をお皿に盛ったのかを把握しにくいため、食べすぎることがあります。ごはんをよそうときに、白いお椀と黒いお椀、どちらの方が量が分かりやすいかをイメージしてください。黒い茶碗の方が量を把握しやすいでしょう。

食べる量を抑えるために、料理とお皿の色を変えて盛る分量を一目で分かるようにしましょう

(3)食事中に箸を置く

福田医師 満腹感を得るためには、脳の視床下部(ししょうかぶ)というところにある『満腹中枢(まんぷくちゅうすう)』から満腹を感じさせるホルモンが分泌される必要があります。これが分泌されるまでに、食事をしてから約15~20分かかることが分かっています。

食事の途中で箸を置いて、会話をしたりぼーっとしたりしていると、いつの間にかおなかが膨らんでいたことがあるでしょう。それが満腹ホルモンの作用です。そういった感覚になるためには、早食いをしないで、ゆっくりよく噛んで、食事開始から15分ほど経てば3~5分ほど箸を置いてみてください。じわじわとおなかが満たされてくる感覚があり、自然にその後の食欲を抑えることができるでしょう。

(4)おいしい、楽しいと感じる食事をする

福田医師 食後のエネルギー消費量は、自分が「この食事はおいしい」と思ったときのほうが高くなることが分かっています。おいしいものを食べると、同じカロリーの食事でもまずいと思った場合よりも、自律神経の1つである交感神経が活発に働き、脂肪細胞を刺激して食後のエネルギーの燃焼効率をアップするからです。

また、同様の理屈で、食事時間を楽しいと感じると脂肪燃焼効果が高いことも知られています。

(5)汁物やお茶を食前、食中、食後にすする

福田医師 みそ汁やスープを一品用意して、食前、食中、食後に分けてすすりましょう。水分で胃の容積が満たされて、満腹だと言う信号が脳に届きます。ゴクゴクと飲むのではなく、ゆっくりとすする方が有用です。汁物がない場合は、水やお茶でもよいでしょう。ただし、塩分が多いタイプのみそ汁や、ラーメンの汁をたくさん飲むと塩分の取りすぎになり、ついごはんなどを食べすぎてカロリーオーバーになるので注意してください。

(6)食事の時間が夜遅くなるときは、夕方に「補食」する

福田医師 補食とは、「夕食までの空腹タイムを補う食べ物」を意味します。夕方の17〜19時の小腹が空いた時間に少し補食をすると空腹が抑えられ、夕食のドカ食いを防ぐことができます。

残業などで夜遅くなるときには、クッキーやゼリー、小さめのまんじゅうなどを夕方に食べておきましょう。そして、ここが肝心ですが、食べたクッキーが、例えば100キロカロリーであれば、夕飯時にごはん(1膳は約240キロカロリー)を半膳に減らすようにしましょう。補食をしながら、1日の摂取カロリーのトータルの量が増えないようにしてください。

(7)「ながら食べ」をやめる

福田医師 「テレビを見ながら」、「考えごとをしながら」など、何かをしながらの「ながら食べ」をやめましょう。食べることに集中していない場合、より食べすぎる傾向があります。また、何かを食べながらの作業が習慣になると摂食中枢が常に刺激されて、空腹と満腹の感覚が乱れやすくなります。すると、実際には空腹でなくても何かを食べたいという欲求がわくようになります。

筆者はこれらとは逆の行動をいくつかとっていました。これからは、残業で夜遅い時間帯に夕食をする場合、(6)の「夕方に何かを少量食べて夕食からその分を差し引く」という方法を習慣にしたいものです。また、お皿を工夫する、おいしいと思える食事をすることも有用だということで、さっそく実行したいと思います。

取材・文 岩田なつき/ユンブル

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福田先生

取材協力・監修
福田正博氏。医学博士。糖尿病専門医。臨床内科専門医。大阪府内科医会会長。日本臨床内科医会副会長。医療法人弘正会・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。著書に、『糖尿病は自分で治す!』(集英社新書)、『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』、『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(ともにアスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則 「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)など多数。名医として知られる存在で、分かりやすく面白い講演でも定評がある。
医療法人弘正会 ふくだ内科クリニック

糖尿病は自分で治す!
↑福田正博医師の最新刊『糖尿病は自分で治す!』(集英社新書)

kenkousyoku
↑『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』(福田正博 アスキー新書)

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