《専門家監修》理学療法士が教える。腰が痛くならない「おなかやせ」エクササイズ3つ

おなかやせ

近ごろよく、寝ころがった状態から上半身だけを起こす腹筋運動法は実用的ではないと言われています。理学療法士で鍼灸師、またプロトレーナーでもある仲川豊基さんは、「従来のシットアップと呼ばれる腹筋運動は回数によっては運動量が高く、また猫背の姿勢を助長する、腰痛を引き起こす可能性も指摘されています。しんどいトレーニングは避けたい、腰にトラブルがあるといった人には不向きと言えるでしょう」と話します。そこで仲川さんに、40代以上でも腰に負担が少なくて継続しやすいおなかやせのエクササイズを教えてもらいました。

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椅子に座ってできる軽めの方法

はじめに仲川さんは、従来の腹筋運動が猫背や腰痛になりかねない原因について、「シットアップでは、おなかの前側の上部を集中して刺激すること、それに背中側の筋肉に力が入りにくいためにおなかと背中の筋肉のバランスが悪くなるなどが考えられます」と説明します。

そのうえで、おなかの脂肪を燃焼させるには、「おなかと背中、わき腹と、おなかの奥の筋肉、骨盤の周囲全体を刺激するほうが効率がよいわけです」と、広い範囲の筋肉を意識するように強調します。

「ここでご紹介する方法は、椅子に座ったままふとももから胸までの筋肉を使うため、その分、動きはゆるくてつらくないことも特徴です。腰に無用な力が入らないように、軽い刺激を断続的に与えるほうが長い目で見て運動効率は高くなるでしょう」と仲川さん。さっそく、その方法を伝授してもらいましょう。

(1)デスクプッシュ

姿勢を正し、キープする腹筋や骨盤まわりの筋肉を鍛えます。

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デスクの前で椅子に浅めに座ります。背筋を伸ばし、骨盤を立てて膝(ひざ)をこぶし2つ分ぐらいに開き、おしりの左右の骨が均等に座面に乗る姿勢をとります。

次に、肘(ひじ)を伸ばして両方の手のひらをデスクの上に置きましょう。背筋の伸びや骨盤を立てる姿勢はキープしたままで、両方の手のひらでテーブルを垂直方向に軽く押します。そのとき、おなかをはじめ、腰、背中、骨盤まわりの筋肉に少し力が入るのを意識してください。手だけの力でテーブルを押すのではなく、手を支えにして上半身で押すようにすると、力の入り方が増すでしょう。その状態で10~20秒キープします。ポイントとして、姿勢を崩さないようにしましょう。

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さらに、両方の手のひらをデスクの下側に置いて、デスクを持ち上げるように力を入れ、10~20秒キープします。実際にデスクを持ち上げるのではなく、そういう気持ちで力を入れるということです。すると、背中をはじめ、おなか、腰、骨盤まわりの筋肉を鍛えることができます。これら、上下からプッシュを1回として5回行いましょう。

(2)肘&膝対角線タッチ

わき腹のシェイプアップに働きかけながら、おなか、背中、骨盤まわりにも刺激を加えます。メタボリック・シンドロームの場合などでおなかのでかたが激しい場合はわき腹も盛り上がっているため、おなかの前、後ろとともに、わき腹も刺激する必要があります。

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(1) と同様に椅子に浅めに座り、胸の前で腕組みをします。その姿勢から、上半身を左にひねりながら左のふとももを上げ、右の肘で左の膝(ひざ)にタッチしましょう。膝に届かない場合は、ふとももにタッチでOKです。

次に、左の肘で同様に、右の膝、あるいはふとももをタッチします。左右で1回とし、5回を行いましょう。

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もっと軽いエクササイズのほうがいい場合は、腕組みをせずに両方の腕をフリーの状態で肘と膝のタッチを行ってください。また、もし、左右のどちらかがタッチしにくい場合は、そちらの向きを1・2回多く行いましょう。体のバランスを調整することが重要です。

(3)骨盤ひねりストレッチ

(1)と(2)で力が入った部分をストレッチでゆるめます。また、このストレッチだけを行った場合は、おなかまわりに刺激が加わるエクササイズになります。

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まず、右の足が上にくるように足を組みましょう。次に、右の足の膝のあたりに、左の肘を引っ掛けるようにして骨盤から上を右にひねって5秒キープします。さらに、左右の足と手を変えて、同様に行います。左右で1回として3~5回を行いましょう。もし、左右のどちらかがひねりにくいと感じた場合は、そちらの向きを1・2回多くひねりましょう。

(4)デスクに横向きひねり

もう一つ、簡単にできるストレッチを紹介しておきましょう。忙しくて体を動かすことを忘れているとき、デスクワークが長時間続いているときなどにはこの方法を思い出して実践してみてください。猫背を正し、血流促進になるでしょう。

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デスクを左にして横向きに椅子に浅く座り、背筋を伸ばして骨盤を立てます。両方のふとももはくっつけておきましょう。下半身を動かさずに、骨盤から上を左にひねってデスクの上に両方の手をそっと置き、5~10秒ほどキープします。次に、デスクを右にして同様に行います。左右で1回とし、3~5回を行いましょう。

椅子に座っているので骨盤が安定し、上半身をひねりやすいでしょう。もし、左右のどちらかがひねりにくいと感じた場合は、そちらの向きを1・2回多くひねりましょう。

最後に仲川さんは、エクササイズの結果が出てくるタイミングについて、「1日に2回、時間はいつでもOKです。10日ほど続けると、骨盤回りの筋肉がシェイプアップされていることに気づきます。するとモチベ―ションがアップして継続への意識も高まるでしょう」とアドバイスをします。

さっそく実践したところ、なるほど、どれも簡単にできるのに、ふとももから胸まで意外なほどに力が入っていることを実感しました。腰が楽になり、背筋が伸びる感覚もあります。とくに(1)はデスクワーク中にいつでもできるので、ぜひ継続したいものです。

取材・文 藤井空/ユンブル

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nakagawa
監修者プロフィール
仲川豊基氏。鍼灸師。理学療法士。パーソナルトレーナー。アース鍼灸整骨院院長。
アース鍼灸整骨院千葉県市川市1-24-3パークテラス市川1F

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