《薬剤師監修》空腹でイライラして甘いものを食べてしまう…それって「食後高血糖」かも?

pixta_36013677_m

皆さんは、普段ストレスを感じることがありますか? お仕事などで時間に追われ、お腹がすいていても食べる暇がなく、我慢してしまいイライラする。その反動で、どうしても食べ過ぎてしまう…そんな方も少なくないはず。また、単純にストレスで過食してしまう方もいると思います。

これらに心当たりのある方は、もしかしたら「食後高血糖」になっているかもしれません。今回は、食後高血糖になるリスクやその予防法についてご紹介していきます。

食後高血糖とは?

食後は、食べ物に含まれる糖分の半分がブドウ糖として全身に送られ、血糖値が上がります。そうすると、血糖値を下げるために膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、通常は2時間もすれば食事前の値に戻ります。しかし、このとき血糖値が下がらず140mg/dl(血液量1dlに対してブドウ糖がどれほど含まれているか)以上の状態である場合を「食後高血糖」といい、糖尿病になる恐れがあります。

空腹時の血糖値が正常値(110mg/dl未満)であっても、食後のみ血糖値が急激に上昇してしまう「隠れ糖尿病」という落とし穴もあるため安心できません。
なかでも、普段糖質を摂りすぎている人や、ダイエットのしすぎで筋肉量が少ない人は要注意です。

空腹によるストレスが食後高血糖につながる!?

お腹がすくのは血糖値が下がっているサインで、我慢しすぎると低血糖になってしまいます。低血糖になると、血糖値を上げようとさまざまなホルモンが分泌されます。それらのホルモンの中で、イライラなどの「こころの変化」に大きく関係するのが、アドレナリンとノルアドレナリンです。

空腹で低血糖になり、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌すると、イライラや不安感が増して甘いものを欲して食べてしまいます。すると、ホルモンの作用で血糖値が急上昇し、上がりすぎた血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。結果、再び急激に血糖値が下がるという現象が起こり、この悪循環が続くことで、インスリンを分泌する膵臓が疲れて分泌量の低下やインスリン分泌の遅れが生じるようになります。それが、食後高血糖に繋がってしまうのです。

食後高血糖のリスクとは

食後高血糖になると、気づかぬうちに糖尿病になる可能性や、耐糖能異常による動脈硬化、さらには脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性もあります。
糖尿病は、一度なると一生付き合っていかなければならないやっかいな病気です。また、それ以上に心筋梗塞などの危険な症状を引き起こさないためにも、普段から生活習慣を見直すことが大切です。

食事でできる予防法とは

食後高血糖を防ぐには、普段の食事を摂る際、次のようなことに気をつけるといいでしょう。

・欠食しない

欠食すると、低血糖状態になるため次の食事のときに血糖値が上がりやすくなってしまいます。

・食事は野菜から食べる

野菜に多く含まれる食物繊維は、糖質の吸収を抑える働きがあるため、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。

・GI値の低いものにチェンジ

炭水化物の代表である白米や食パンはGI値が高いため、GI値の低い玄米や全粒子のパン、米粉のパンに変えることをおすすめします。

・アルコールやタバコ、コーヒーの摂りすぎに注意

アルコールを大量に飲むことで、食事量の乱れや肝機能や代謝能の障害を引き起こし、結果的に血糖値を上昇させる恐れがあります。
タバコは血管にさまざまな障害をもたらすため、血糖値が高い方が吸うと動脈硬化などを引き起こすリスクが増してしまうので注意が必要です。
食後のコーヒーは、血糖コントロールが悪くなるといわれています。飲みすぎに気をつけましょう。

最近、断食ダイエットや一食置き換えダイエットといった言葉をよく耳にしますが、やり方を間違えると食後高血糖になる可能性が大きくなります。忙しくて欠食しがちの方や、ストレスで過食しがちな方など、食後高血糖になりがちな食生活に心当たりがある方は、今回ご紹介した食事ポイントを参考に、食事の摂り方を見直してみてはいかがでしょうか?

文・杉岡弥幸 監修・森田博美


【参考】
All About|コーヒーはやはり血糖に悪影響!
https://allabout.co.jp/gm/gc/300535/
知りたい!糖尿病|高血糖とは
https://www.diabetes.co.jp/diabetes/hyperglycemia.html
タニタの健康コラム|糖尿病だけじゃない?!血糖値は感情もコントロールしていた!
https://www.karadakarute.jp/tanita/column/columndetail.do?columnId=495
e-ヘルスネット|食後高血糖
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-086.html

森田博美
森田博美
漢方薬剤師

都内の有名美容クリニックで漢方薬剤師として勤務した経験を活かし、セミナー、執筆、カウンセリング等を通じて女性の健康と美容に携わっている。現在はウィメンズ漢方( https://womens-kampo.co.jp)にて、妊活女性に対するカウンセラーとしても活躍中。
インスタグラム( https://www.instagram.com/romi1208/)や各種ウェブ媒体では、薬剤師の視点から美容やインナービューティについて発信を行う。ミスグランドジャパンに出場した経験を活かし、女性の健康的な美しさについてアドバイスを行っている。

漢方薬剤師 森田博美のウェブサイトhttp://romibalance.com

pixta_36013677_m

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

おすすめコラム