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《臨床内科専門医が教える》 足がつらないように睡眠前にできる8つのこと

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足のつりは、眠っている間や長時間歩いているとき、スポーツをしているときにと、さまざまな場面で突然に激痛が走り、筋肉がこわばったままになる状態です。ふくらはぎに起こりやすく、なんの前触れもなく足がつる原因について、臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長は、「特別な病気がない場合は、日中の行動の中に原因があることが多い」と話します。安眠のためにできる予防法を教えてもらいました。

「運動による疲労」、「ミネラルバランス」、「冷え」に注意

足のつりはどんなきっかけで起きるのでしょうか。正木医師は、「若い世代だと、マラソンや水泳、サッカー、テニスなど足を激しく使うスポーツのプレー中に起きることが多いのですが、加齢にしたがって、ウォーキングやジョギング、ハイキングなどの軽い運動でも疲れがたまりやすくなるため、活動の最中に発症することが増えます。しかも、若いころと違ってつる回数が増える、また夜中に突然の痛みに襲われるなどと、慢性化することがあります」と説明をします。

ただし、「足がつるのは加齢のせいだけではない」と正木医師は、こう説明を続けます。

「足のつりは、血液中にある電解質、つまりカルシウムやマグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルイオンのバランスが崩れることでも起こると言われています。そのミネラルイオンは加齢とともに不足しがちになるため、必要な成分のバランスが崩れて足がつりやすくなるのです」

夜間は、トイレを控えたいので水分をとりたくないのですが、睡眠中に足がつることと関係があるのでしょうか。

「ヒトは睡眠中に、コップ1杯分の汗をかくとされています。昼間に汗をたくさんかいたり、いつもより寝汗をかいて体内の水分が足りなかったりすると、ミネラルのバランスが悪くなって足をつることがあります。トイレが気になるのはわかりますが、日中から適度な水分をとっておきましょう。目安として、1日に3食の栄養バランスが整った食事をとったうえで、1~2リットルの水分をとると良いでしょう」(正木医師)

さらに、「冷えも足がつる原因になります」と正木医師。

「冬はもちろん、夏でもエアコンで下半身が冷える、布団から足が出ているなどで、寝ている間に無意識に冷えていることはよくあります。すると血流が悪化するため、筋肉が収縮するわけです」

運動による疲労」、「加齢」、「ミネラルバランス」、「冷え」が足のつりの原因になるということです。

つりの痛みは、筋肉が収縮しているサイン

なんの前触れもなく、ふくらはぎや足の甲、指などに激痛が走る……。そのようなときはどうすればいいのでしょうか。正木医師はこうアドバイスをします。

「とにかく、筋肉を伸ばすことです。痛みは、その部分の筋肉が強く収縮しているというサインです。ですから、まずはつっている部分を手でさすり、次にそっとストレッチをしてください。

壁や床を使うのも良い方法です。寝ころんだまま、足の裏で床や壁を押してふくらはぎや足の指の筋肉を伸ばしましょう。また、周囲に人がいる場合は、ふくらはぎを手のひらで押してもらってください。

よくこういったことが起こる場合は、足のつり対策に有用な、漢方薬の『芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)』を枕元に常備しておくのもよいでしょう。痛みがあればすぐに用量を服用してください」

温める、伸ばす、足の裏の刺激、水分補給を

そもそも、足がつらない方法はあるのでしょうか。正木医師は、「特に日中にスポーツをした、たくさん歩いたという場合は、ふくらはぎの筋肉を柔らかくしておくことがポイントです。

睡眠中に足がつりやすい人は、先に述べた原因をつくらないようにするために、就寝前にいくつかのケアをしておきましょう」と、その方法を次のように挙げます。

(1)お風呂につかる
原因のひとつの「冷え」対策として、夏でもシャワーだけですませるのではなく、湯船につかって全身を温めましょう。一年を通して日常的にできることです。

(2)足湯をする
とくに日中に激しい運動をした、長距離を歩いた、またこのごろよく足がつるというときは、寝る前に足湯をしてみてください。アスリートは、足の疲れを和らげるため、またつりを予防するためによく実践しています。

(3)レッグウォーマーを着用する
冷え予防のために、足首からふくらはぎを温めるレッグウォーマーを着用しましょう。冬だけではなく、夏でも涼しい素材のタイプが市販されているので活用してください。ただし、靴下は足の指まで覆うため、熱をこもらせて熟睡の妨げになります。足首まわりだけを温めるのが得策です。

(4)ふくらはぎをもむ、さする
就寝前やお風呂あがりなどに、ふくらはぎをよくもんだり、さすったりします。座った状態で一方の膝を立て、ふくらはぎに両方の手を添えて、足首側から膝の裏に向かって、優しくもみあげます。力を入れすぎると筋繊維を傷つけるので、さするようにやさしくもむのがコツです。

(5)足のストレッチをする
壁に手をついた状態で片方の足を大きく後ろに引き、かかとを床につけて壁を押すようにしてふくらはぎを伸ばします。

または、床に座って両方の足を伸ばし、できるだけ膝を伸ばしたままおなかから前へ倒して手の指でつま先をつかみましょう。ふともも、膝の裏、ふくらはぎが伸びているのがわかるでしょう。

(6)青竹踏みをする
100円均一ショップなどでも売っている青竹踏みを数十秒すると、足の裏から血流がアップするのがわかるでしょう。足の裏の中心や、足の指、かかとにバランスよく圧を加えましょう。

(7)足のツボを刺激する
ツボの位置や名称がわからなくても、足の裏の中心やかかとの中心、足の甲の中心あたり、また、ふくらはぎの真ん中、膝の裏の真ん中から3センチほど下などに、押すとイタ気持ちいい場所があります。両方の手の指で押しやすいように押す、その周囲を手のひらでさするなどしましょう。

(8)コップ一杯の水かカロリーゼロのスポーツ飲料を飲む
先述のとおり、睡眠中にミネラルが不足しないように、水分を補給しましょう。スポーツ飲料をとる場合は、カロリーゼロのタイプを選びましょう。

最後に正木医師は、「これらのうちから、自分がしやすいと思う方法をいくつか、その時々に選んで実践してみてください。さらに、糖分の取りすぎも足がつる原因になります。甘い物をたくさん食べるのは控えましょう。

また、足のつりが頻繁にある、ご紹介した対処をしても一向に改善しないという場合は、糖尿病や腎症、心筋梗塞(こうそく)、椎間板ヘルニアなどほかの病気が隠れていることがあります。早めに医療機関を受診してください」と付け加えます。

睡眠中、ふくらはぎの激痛で目を覚ましたことがあるなら、これらの予防法を覚えておき、すぐに取り入れてみてはどうでしょうか。

取材・文 堀田康子・藤井空/ ユンブル

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取材協力・監修
正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。内科、リハビリテーション科とともに、更年期外来、禁煙外来、漢方治療を行っている。正木クリニック 大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9

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