【薬剤師監修】梅雨にひどくなる咳や鼻水…「カビアレルギー」が原因かも!?

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「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音が出て、息苦しさがあり、咳や鼻水がひどい喘息。とくに梅雨の時期にはひどくなるといわれています。また、喘息もちではないのに梅雨時に咳や鼻水がでて、体調不良かなと感じたことがある方もいるかもしれません。このような症状の真の原因は、「カビ」による「アレルギー」の可能性があります。

カビアレルギーとは? 梅雨時に起こりやすい理由は?

そもそもアレルギーとは、一言で言うと「免疫反応のエラー」のこと。人の身体には外部からウイルスや細菌など異物の侵入を防ぐために、免疫反応という仕組みが備わっています。この免疫反応が、直接身体に害を与えないもの(花粉、食べ物、カビ、ほこりなど)も異物と判断し、過剰に攻撃することで逆に身体を傷つけてしまうことがあるのです。
花粉や食べ物に対するアレルギーは、よく耳にしますが、意外と知られていないのが今回ご紹介する「カビアレルギー」です。

梅雨に多発するカビアレルギー

「カビ」は、高温多湿の環境(気温20~30℃、湿度80%以上)を好む真菌です。そのため、梅雨の時期はこの条件がぴったり当てはまる大繁殖のシーズンなのです。カビには、90%以上の湿度を好む「水回りのカビ」と、湿気がなくても生きていける「ほこりに潜むカビ」があります。
後ほど詳しくご紹介しますが、ほこりに潜むカビは、私たちの身体にとって怖い症状を引き起こす可能性があります。そのため、24時間空気に触れている私たちにとっては、大敵なのです。

カビアレルギーによる症状とは

カビは9万7千種類以上あり、身体に無害なものから有害なものまでさまざまです。カビによるアレルギーとして、鼻炎やアトピーなど軽い症状のものもありますが、今回は次の2つの症状に絞ってご紹介します。

1.夏型過敏性肺臓炎

エアコンやお風呂など、水回りにいるカビの1つである「トリコスポロン」によるアレルギーです。夏風邪に似た症状を引き起こし、咳や発熱が生じます。外に出ると症状が緩和する場合は、このタイプの可能性が高いです。

2.気管支肺アスペルギルス症

先ほどお話しした、ほこりの中に潜むカビが原因です。その中の1つである「アスペルギルス・フミタガス」というカビが身体に悪影響を及ぼします。喘息のような辛い咳や痰、発熱、身体がだるいといった症状がでます。また、患者の9割以上はもともと喘息を持っているともいわれているため、特に注意が必須です。

まずは部屋のカビ対策を!

カビは、風通しが悪いところに潜んでいることが多く、除湿機をかければいいという問題ではありません。除湿機をかけることで、逆にカビを家中にまき散らしている可能性でさえあるのです。カビアレルギーを緩和させる対策としては、薬を飲むことよりもまず環境を改善することが重要になります。
カビが住み着きやすいところとして、家具と壁の隙間、ベッドの下、エアコンの中、掃除機の中、押し入れの中、寝具や水回りなどがあげられます。これをふまえて、対策法をご紹介します。

1.湿度を50%前後に保つ

カビが好む条件を減らしましょう。ほこりがたまりやすいところに湿度計を置いておき、定期的にチェックすることをおすすめします。

2.エアコンや除湿機の管理の徹底

内部にカビが生えやすいため、フィルターの清掃や洗浄剤などを利用してカビを生やさないよう清潔にしましょう。

3.定期的に換気する

タンスや押し入れ、部屋の窓を開けるなど、定期的に換気することで湿気を取り除くことができます。

4.寝具は天日干しや乾燥機にかける

梅雨時期で雨が続いて天日干しができないときは、乾燥機で熱殺菌しましょう。

5.水回りの掃除

お風呂やキッチンなど、水回りは濡れたまま放置せずきれいにしましょう。カビを見つけたら、ごしごしこするのではなく、たたくように拭き取ると良いでしょう。

喘息をもっていると、カビアレルギーによる息切れなど症状が悪化しやすいため、食事の改善も予防につながります。

気道の筋肉が収縮し気道を狭めることで喘息が起こりますが、炎症を起こすとさらに過敏になり気道が狭まります。その炎症を抑えるためにも、ビタミンCを多く含む果物や葉野菜、根菜類や、ビタミンEを多く含むナッツ類、緑黄色野菜を積極的に摂ることをおすすめします。

一方、気管支を収縮させる成分を含むサトイモやタケノコ、気管を刺激する胡椒や唐辛子などの香辛料は、喘息を悪化させる恐れがあるため避けましょう。

ただでさえ気分が落ち込む梅雨の時期、アレルギー症状も重なったら辛いですよね。また、カビがいるところにはダニもいます。普段から換気や掃除などを習慣化させて、清潔で住みやすい環境をつくっていきましょう。

文・杉岡弥幸 監修・森田博美

【参考】
メディカルタウン|気管支喘息
http://medical.itp.ne.jp/iryou/kisetsu-shoujou/kikanshi-zensoku/
耳・鼻・喉の健康情報局|カビによるアレルギー症状と対策について
https://www.jibika-operation.com/mold-allergy-symptoms
NIKKEI STYLE|梅雨時のせきやたん、原因は「ホコリに潜むカビ」かも
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO03862020R20C16A6000000
Youmeishu|カビ対策の決定版!
https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/130531/
新大久保文化通り診療所|梅雨の時期の身体の不調、内科に相談
http://www.shinookubo-bunkadori.clinic/column/160617.html
新宿海上ビル診療所|梅雨とカビアレルギー
http://tsurukamekai.jp/blog/2015/06/01/%E6%A2%85%E9%9B%A8%E3%81%A8%E3%82%AB%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC/
ヘルスケア大学|食事にも注意を!喘息によい食べ物と気をつけたい食べ物
http://www.skincare-univ.com/article/011800/
いしゃまち|大人の喘息、なぜ起こる?原因と、喘息の仕組みとは」
https://www.ishamachi.com/?p=19285#article-anchor-3
All About|梅雨で喘息症状が悪化?咳の原因はカビのことも…
https://allabout.co.jp/gm/gc/384388/

森田博美
森田博美
漢方薬剤師

都内の有名美容クリニックで漢方薬剤師として勤務した経験を活かし、セミナー、執筆、カウンセリング等を通じて女性の健康と美容に携わっている。現在はウィメンズ漢方( https://womens-kampo.co.jp)にて、妊活女性に対するカウンセラーとしても活躍中。
インスタグラム( https://www.instagram.com/romi1208/)や各種ウェブ媒体では、薬剤師の視点から美容やインナービューティについて発信を行う。ミスグランドジャパンに出場した経験を活かし、女性の健康的な美しさについてアドバイスを行っている。

漢方薬剤師 森田博美のウェブサイトhttp://romibalance.com

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