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《鍼灸師が教える》足のつりをケアする「ふくらはぎのツボさすり&もみ」

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睡眠中や運動中などのふとした拍子にふくらはぎや足の指がつり、なんともつらいしびれや痛みが走ることがあります。さっとなんとかする方法はないものでしょうか。

そこで、「足がつったときは、ふくらはぎ周辺のツボを覚えておいて、すぐに、さする、もむようにしましょう」と話す、鍼灸(しんきゅう)師で針灸院・陽田(大阪市北区)の陽田志保子院長に、その方法について詳しく聞いてみました。

ツボの「委中」「足三里」「解谿」「太衝」を中心にさすり、もむ

足がつる状態とそのセルフケア法について、陽田さんは次のように説明します。

「足のつりとは、おもにふくらはぎや足の指の筋肉が異常に緊張してこわばり、収縮したままけいれんし、激しい痛みやしびれを伴う症状です。ふくらはぎは、かつては『こむら』と呼ばれていたため、『こむら返り』とも呼びます。

原因は、長時間の運動や立ちっぱなしで筋肉が疲れている、また、足が冷えて血流が良くない、水分の不足で血液の循環が悪化しているなどです。こうしたときに、神経や筋肉に異常が起こることがあります。

いざ、つって痛みが走ったときにさするコツ、また予防のために日ごろから刺激しておきたいツボを紹介しましょう」

(1)ふくらはぎさすり&もみ

ふくらはぎは、心臓、おなかを通って足に向かう血液の通り道になるだけではなく、重力でたまった下半身の血液を心臓に戻すポンプの役割があります。筋肉が疲れて緊張している、こわばっているなどの場合、その働きも弱くなり、つりやすくなります。

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手順:痛みが走ったときにはまず、痛む場所を伸ばしながら、口から息を吐いて、手のひら全体で「さする」、「もむ」をくり返します。どこが痛いのかもわからない場合は、両方の手のひらでふくらはぎを包むようにつかみ、膝(ひざ)の下から足首に向かって、さする、もみ押しを続けます。

このケアは、単純なようでも足の冷えを改善するフットケアの基本です。日ごろからの予防として、テレビを観ながらやバスタイム、寝る前にさっと、両方の手のひらをこすり合わせて温めてから、両方の手でふくらはぎを包むようにつかみ、同様に「さする」、「もむ」を5~10回ほど行いましょう。

(2)ツボ「委中(いちゅう)」をもむ

「委」は曲がる、「中」は中央を指すことから、委中とは「曲がるところの中央」を意味します。足全体の疲れや痛み、膝の痛み、しびれ、腰痛、足腰のだるさなどを和らげるツボとして知られています。とくに腰の痛みがある場合は、ここを刺激すると飛び上がるほど痛いという人もいます。

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位置:膝の裏の真ん中。左右にあります。

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刺激法:座って一方の膝を立て、手のおや指の腹で、軽めにひと押し5~10秒を3~5回くり返します。寝ているときに痛んだ場合や、寝たまま行いたいときは、その足を胸に引き寄せて、手のおや指の腹で同様にしましょう。どこが痛むかわからない場合は、手で膝をつかみ、膝の裏全体を手のひとさし指から小指までを使ってさすりましょう。

椅子に座っているときは足を組んで、一方の膝頭でもう一方の膝の裏を押すとよいでしょう。

いずれにしても、膝の裏はリンパ節が通っていて、敏感な部位でもあるため、強く押さないようにしてください。

(3)ツボ「足三里(あしさんり)」をもむ

「三」は三寸、「里」は道のりを表し、足三里とは「足にある三里のツボ」という意味合いです。血流を促して、足全体の疲労を改善するように働きます。足のトラブルだけでなく、胃腸を整える作用もあることで知られています。

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位置:膝の皿の外側から、手のひとさし指から小指までの4本をそろえた幅の分だけ下がったくぼみ。左右にあります。位置がわかりにくければ、そのあたりを押してみて、「痛きもちいい」場所を探しましょう。

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刺激法:手のおや指の腹でひと押し5~10秒を3~5回くり返します。手のひらでツボのあたりをさするのも有用です。

(4)ツボ「解谿(かいけい)」をもむ

「解」はゆるめる、「谿」はへこんだくぼみを意味します。ふくらはぎのこわばり、また、腰痛の改善などにも用いられます。

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位置:(3)の写真を参照。足首の前側の中央のくぼみ。左右にあります。

刺激法:手のおや指やひとさし指でひと押し5~10秒を3~5回くり返します。手のひらでツボあたりをさするのも有用です。

(5)ツボ「太衝(たいしょう)」をもむ

「太」は大きい、「衝」は要衝を意味することから、東洋医学でいう体を構成する要素の「気」や「血(けつ)」が大きく巡る部分を示します。つま先からふくらはぎへと血流を促すツボで、足の冷えやこわばりをはじめ、腰痛、肩こり、またイライラやウツウツなどを改善するように働きます。

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位置:(3)の写真内を参照。足のおや指とひとさし指から、それぞれ足首に向かう骨が交差するくぼみ。左右にあります。

刺激法:手のおや指やひとさし指でひと押し5~10秒を3~5回くり返しましょう。手のひらでツボのあたりをさするのも有用です。

(6)ふくらはぎさすり&もみ

仕上げに再度、(1)で紹介した方法をくり返しましょう。

陽田さんは最後に、「ひととおり行うと、足が軽く感じるはずです。ツボの位置がうろ覚えでも、足の甲から足首、膝の下、膝までを、両方の手のひらでさする、もむをくり返すだけで、つりの痛みの緩和や予防になります」とアドバイスを加えます。

一連のふくらはぎのさすり&もみを試したところ、足先までじわっと温まり、これらのツボが血液の循環のポイントであることを実感しました。日々の予防として行っておくと、とっさのつりの痛みにあわてずにすむかもしれません。ぜひお試しください。

取材・文 岩田なつき/ユンブル

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監修者プロフィール
陽田志保子氏。鍼灸(しんきゅう)師。針灸院・陽田院長。40年余のキャリアでつちかったケアの技術により、心身のあらゆる不調の改善に取り組む。
針灸院・陽田 大阪市北区天神橋6-4-11 S&Yビル4F

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