20~40代で増えている「スマホ認知症」!症状や予防法とは?

pixta_20701738_m

最近話題の「スマホ認知症」。認知症は65歳以上の約7人に1人が患者といわれるほど高齢者に多くみられる病気です。しかし、近年スマホやパソコンを利用する20代~40代で、認知症のような症状が現れる「スマホ認知症」に悩まされる人が増えてきています。若年層で「スマホ認知症」が増加している原因や症状の特徴、予防法について紹介します。

スマホ認知症とは

スマホやパソコンなどにより脳の機能が低下してしまうことを「スマホ認知症」と呼んでいます。実際、IT機器に頼った生活が原因で記憶能力や判断能力の低下を感じて物忘れ外来を訪れる20代~40代が増えてきています。

スマホ認知症のメカニズム

記憶には、見聞きしたことなどをインプットする「記銘(きめい)」、情報がインプットされたら仕分けをしてストックする「保持」、ストックの中から必要なタイミングに記憶を呼び起こす「検索・取り出し」という3つのプロセスがあります。
スマホ認知症は、そのうちの「検索・取り出し」のプロセスで障害が生じ、記憶能力や判断能力が低下によって起こっていると考えられています。

スマホ認知症になりやすい人の特徴

思い出せない本や曲のタイトルなどをすぐにスマホで検索する、覚えておきたいことをメモではなくスマホ写真で記録する、というようにスマホを外部記憶装置化してしまっている人は「検索・取り出し」のプロセスをあまり使わないため、記憶能力が衰えやすいです。

また、ネットサーフィンなどで脳のキャパを超える情報を毎日のようにインプットしている人も、「検索・取り出し」のプロセスの障害が起こりやすいためスマホ認知症になるリスクが高いといわれています。

スマホ認知症の主な症状と放置するリスク

加齢とともに物忘れが増えますが、20代~40代で物忘れが多いなと感じているならスマホ認知症かもしれません。スマホ認知症の症状は大きく分けると記憶障害と精神障害の2つがあります。

記憶障害による症状

インターネットの普及により、脳で記憶するよりも調べた方が早いことから、覚えるということをしなくなり、記憶力が低下して物忘れを起こしやすくなります。また、大量の情報が入ってくると、短い時間に情報を保持して処理をする機能がオーバーヒートしてしまい、つまらないミスが多くなる傾向があります。

精神障害による症状

スマホを忘れたり、インターネットに接続できなかったりすると理性的な判断や感情のコントロールができず、精神的に不安定になってうつ病に発展する可能性があります。

また、スマホを使いすぎるとだるさ、疲労感、頭痛などの不調症状が起こりやすく、不眠にもなりやすいです。スマホ認知症の場合、複数の不調症状が重なっているケースが多く、疲弊度が進んでいるため、放っておくと本物の認知症に発展する可能性もあります。

スマホ認知症の予防法

「スマホ漬け」の毎日によって脳のコンディションが低下してしまっているため、予防ではスマホから距離を置くことが大きなポイントとなってきます。具体的な予防法としては次の4つがあげられます。

脳に休息を与えることを意識する

「寝る前はスマホを操作しない」や「トイレにはスマホをもっていかない」など、「ぼんやりする」時間を作って脳を休ませてあげることがスマホ認知症の予防に効果的といわれています。

ただ、これまでスマホを肌身離さず持っていた場合は、簡単にはスマホが手放せないものです。そういう方は「トイレ」や「寝室」などスマホをやめる場所を決め、意識して距離を置くようにするのがおすすめです。

スマホやパソコンなどのIT機器を用いたマルチタスクを避ける

「食事をしながらネットサーフィンをする」や「ゲームをしながらSNSをチェックする」など、同時にいくつもこなそうとすると脳に大きなストレスがかかります。

脳へのストレスが続くとストレスホルモンが脳の神経細胞を攻撃し、理性的な判断や感情のコントロールをする機能が低下しやすくなります。そのため、同時に複数のことをしないように心がけることが重要です。

何かをしながらスマホを触っていることが多いなら、「ながらスマホ」を意識的に避けるようにしましょう。

自分の頭で考えたり記憶したりするクセをつける

考えようとしたり、覚えておこうとしたりしなければ脳の機能は衰えていきます。すぐにインターネットで調べるのではなく、1分間は自分の頭を使って考えたり、記憶を呼び起こしたりするようにしましょう。

脳を鍛える

トランプの神経衰弱や脳トレクイズなどを行い、脳の機能を鍛えることもスマホ認知症の予防に有効といわれています。記憶力がよくなると、脳の活性化にもつながります。できることから始めてみてはいかがでしょうか。

スマホに依存しない生活を心がけよう

認知症というと高齢者のイメージがありますが、スマホ依存症は20代~40代の働き盛りの世代でも起こり得る現代病です。スマホはうまく付き合えば強力なサポーターになりますが、間違った使い方をしていると脳の機能を低下させてしまいます。

物忘れや判断力の低下などを感じるようになったらスマホに頼り切った生活を見直し、脳の静と動のバランスを意識した生活でスマホ認知症を予防しましょう。

【参考】
3 高齢者の健康・福祉 平成29年版高齢社会白書(概要版)|内閣府
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html
加藤内科広報新聞8月号|加藤内科
http://www.kato-naika.com/web/wp-content/uploads/2017/08/H29.08kouhou.pdfhttp://www.toushin-1.jp/articles/-/5519?page=2
「スマホ認知症」が20代・30代に密かに増加 トイレにスマホを持っていく人は要注意!?|投信1
http://www.toushin-1.jp/articles/-/5519?page=2http://www.toushin-1.jp/articles/-/5519?page=2
『10万人の脳を診断した脳神経外科医が教える その「もの忘れ」はスマホ認知症だった』奥村歩著(青春出版社)

pixta_20701738_m

この記事が気に入ったら
いいね!しよう