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女性ホルモンは増やせる?医師に聞く上手な整え方

元気なミドルの女性

40代以降の女性に起こるさまざまな不調は、「女性ホルモン」が大きく関係しています。そこで、芥川バースクリニック院長の芥川修先生に、女性ホルモンに関する分泌の仕組みや役割などについて解説していただきました。女性ホルモンを上手に整えて、体の調子をイキイキとコントロールしていきましょう!

目次

 

女性ホルモンがもたらす、これだけの効果

「女性ホルモン」という言葉を聞いたことがあっても、その役割についてあやふやな人は多いかもしれません。女性ホルモンには、「女性らしさ」に関わるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、「妊娠の成立・継続」に関わるプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類があり、どちらも卵巣から分泌されています。主な働きは次の通りです。

エストロゲンの主な働き

  • ・思春期に丸みを帯びた女性らしい体をつくる
  • ・乳房や性器の成熟を促す
  • ・排卵をコントロールする
  • ・肌にツヤを与える
  • ・骨にカルシウムを沈着させて強くする
  • ・妊娠すると子宮内膜を厚くする

 

プロゲステロンの主な働き

  • ・エストロゲンの働きにより厚くなった子宮内膜をふかふかにして、妊娠を成立させる
  • ・妊娠を維持するために必要な水分や栄養素を保持する
  • ・基礎体温を上昇させる
  • ・乳腺の発育を促す

女性ホルモンは、常に同じ量が分泌されているわけではなく、約28日周期で増減を繰り返しています。その増減がスムーズに行われている=「ホルモンバランスが整っている」という状態。「女性ホルモンが体のリズムをつくり、排卵や月経を起こして妊娠や出産ができる体に整えているのです」(芥川先生)。

女性ホルモンは、加齢とともに減っていく

女性ホルモンの分泌は1ヶ月ごとに変動するだけでなく、一生の中でも大きな変化を見せます。

思春期(10代)
エストロゲンの分泌が増加し始め、初経を迎えます。

成熟期(20〜30代)
女性ホルモンの分泌が盛んで最も安定し、妊娠・出産しやすい時期です。

更年期(40~50代)
閉経をはさんで前後5年間くらいの時期を指します。女性ホルモンが急激に減少し、その変化に心身ともについていけないと不調に悩むことも。

老年期(60代~)
閉経後の時期で、女性ホルモンの分泌は乏しくなります。肌のツヤがなくなったり、骨粗しょう症になりやすかったり、エストロゲンで維持していた体の機能が低下します。

このように、女性が美しく健康を保つためには、女性ホルモンの働きが欠かせません。ところが、30代後半ごろになると卵巣の機能は低下し始め、40代になると急激に下降します。卵巣から分泌される女性ホルモンも、同じようにみるみる減少し始めるのです。

2-jpg_r清潔感のある芥川バースクリニックの待合室

女性ホルモンと更年期障害には密接な関係が

女性ホルモンの分泌が急激に低下する更年期には、ホルモンバランスが乱れて体内の環境が大きく変化します。

女性ホルモンが減ってくると、脳の視床下部が「もっと分泌させろ」と命令しますが、機能が衰えている卵巣は働かないため、視床下部はパニックを起こすことに。そのため、視床下部がつかさどる自律神経もバランスが乱れるのです。

このような、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れの影響などで、心と体に不快な症状が現れることがあります。「症状の種類や強さ、現れ方は人それぞれ違います。『いやに顔がほてると思ったら、あれが更年期だった』と症状に気づかないくらい軽い方もいれば、つらい症状で仕事がままならないほど重症な方も。

複数の症状が重なっている方も珍しくありません。更年期のさまざまな不調を“更年期症状”といい、仕事や家事に支障をきたしてしまうほど重い症状を“更年期障害”と呼びます」(芥川先生)。

更年期障害の主な症状

  • ・顔がほてる
  • ・汗をかきやすい
  • ・腰や手足が冷えやすい
  • ・息切れ、動悸がする
  • ・寝つきが悪い、または熟睡できない
  • ・怒りやすい、すぐにイライラする
  • ・クヨクヨしがち、憂うつになりやすい
  • ・頭痛、めまい、吐き気がよくある
  • ・全身に倦怠感がある
  • ・肩こり、腰痛、手足が痛い
  • ・トイレが近い、尿漏れがある
  • ・腟や尿道がヒリヒリする、性交痛がある

など。

「神経質な性格で常に心配事を抱えてストレスをためたり、完璧主義で『こうあらねばならない』と自分にプレッシャーをかけたりする方は、更年期障害の症状が出やすい傾向があります。大きなストレスは更年期障害の原因のひとつでもあるので、気をつけてください」と、芥川先生は話します。

更年期の中でも、症状がよりつらい期間は閉経前後の2〜3年です。やがて自然におさまりますが、がまんすることはよくありません。日常生活に支障が出るほどになったら、早めに婦人科を受診することをおすすめします。

女性ホルモンとの付き合い方

「減っていく女性ホルモンを増やせば、更年期症状や更年期障害もなくなるのでは」と思うかもしれません。その疑問を芥川先生に聞いてみると、「加齢とともに卵巣機能が衰えていく中で、女性ホルモンを自然に増やすことはできません」とのこと。

「ただし、補うことは可能です。更年期特有の症状が重くならないうちに、女性ホルモンを補いながら上手に付き合っていくことを考えてみましょう」と話します。

女性ホルモンのバランスを整える食生活

日常生活で、手軽に女性ホルモンを補えるのが食事です。更年期になると家族がそれぞれ忙しく、ひとりで食べる食事が増えて“手抜き食”になりがち。

しかし更年期こそ、いろいろな食品を組み合わせて、栄養素をバランスよくとりましょう。1日3回なるべく決まった時間に食べ、腹八分目くらいにすることも心がけてください。

「肉類、卵、バナナ、ナッツなどに多く含まれるビタミンB群はアンチエイジングの効果があると言われているので、意識してとるとよいでしょう。女性ホルモンに似た成分である大豆イソフラボンを積極的にとることも有効です。納豆、大豆飲料、豆腐、油揚げ、味噌、きなこなどに豊富に含まれています」(芥川先生)。

女性ホルモンと似た働きをする成分って?

食成分の中でも、女性の健康維持に欠かせない成分として有名なのが大豆イソフラボンです。2種類ある女性ホルモンは加齢とともに減少しますが、更年期症状や更年期障害を引き起こすのは、主にエストロゲンの減少が原因です。

「大豆イソフラボンはエストロゲンに似た働きがあり、不足したエストロゲンに代わってその働きを補います。更年期に見られがちな不調の予防や改善によいと考えられ、更年期障害による、ほてりやのぼせが見られにくいという研究報告も。さらに、食事やサプリメントなどで摂取しやすい利便性も評価されています」と、芥川先生は話します。

食生活の見直しやサプリメントの活用などで、「女性ホルモンの過剰摂取は大丈夫?」という声もありますが、多めに摂取しても体外へ排出されるので心配はいりません。

「女性ホルモンをどのように補っていけばよいかわからない」という場合は、婦人科に相談しましょう。食事指導はもちろん、大豆イソフラボン、ポリフェノール、レッドクローバー、ザクロといったサプリメントのアドバイスも受けられます。

症状が重くてつらいときは、エストロゲンを補うホルモン補充療法(HRT)などで治療することも可能です。早くて1週間ほどで症状が改善する人もいます。

更年期以降のライフステージを快適に!

「女性ホルモンとは、一生の付き合いをすることになります。『年だから』と悲観せず、上手に整えていけば、更年期以降のライフステージを快適に送れるようになるでしょう」と、芥川先生。

女性ホルモンを効率よく補いながら、規則正しい生活を心がけ、ポジティブな気持ちでいることで、いつまでも健康でキラキラ輝いている女性を目指しましょう。

取材・文/内藤綾子

取材・監修者プロフィール
芥川修先生
芥川バースクリニック院長
1998年東京医科大学医学部医学科卒業。東京医科大学八王子医療センター、霞ヶ浦病院などを経て、2010年東京医科大学講師 東京医科大学産科婦人科教室医局長に就任。2013年に退職後、芥川バースクリニックを開業。https://akutagawa-birth.com/
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