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【医師監修】更年期に多いホットフラッシュって?症状と対策を知ろう

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更年期特有の代表的な症状が「ホットフラッシュ」です。具体的には、どのようなことが起こるのでしょう。また、原因と対策などについて、更年期障害の治療に詳しい山田ウイメンズクリニック院長の山田悦郎先生に解説していただきました。気になる症状があれば放置せずに改善を目指し、快適な更年期を送りましょう。

目次



ホットフラッシュって、どんな症状?

閉経をはさむ前後10年ほどの時期と更年期と言います。個人差はありますが、日本人女性が閉経を迎える平均年齢は50歳ごろと言われているので、おおむね45~55歳が更年期と言えるでしょう。

更年期になると、さまざまな症状が現れやすくなります。その代表的な症状が「ホットフラッシュ」です。ホットフラッシュと一言で言っても、人によって現れ方が違います。

ほてり

なんの前触れもなく突然、胸のあたりから上半身にかけてカーっと熱くなります。発汗や動悸を伴うことも多く見られます。ほとんどは数分でおさまりますが、1日のうちに何回も繰り返すことが珍しくありません。

のぼせ

顔や頭が異常に熱くなり、特に顔は見た目にも赤くなります。症状がひどいと、頭痛やめまい、吐き気を伴うことも。頭がボーッとなって集中力が欠けてしまい、考えや行動も鈍くなりがちです。

大量の汗をかく

体が熱くなって、顔、胸、ワキ、背中などから突然大量の汗が噴き出す、わかりやすい症状のひとつです。季節や気温、運動の有無などに関係なく発汗します。ほとんどは数分程度でおさまると言われていますが、長く続いてしまう場合も。

「大量の発汗で衣服がビショビショになり、恥ずかしくて外出できない」「夜中になると急に汗をかいて熟睡できず、睡眠不足でイライラする」など、日常生活に支障をきたす人も少なくありません。

「ホットフラッシュは、気温の変化で症状が強くなったり、日ごろのストレスが引き金となって症状が現れたりする場合もあります」と、山田先生は話します。

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更年期特有の症状、ホットフラッシュはなぜ起こる?

更年期に入ると卵巣の機能が衰えて、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)の量が少しずつ減り始め、ホルモンバランスが乱れます。急激なホルモンの変動に影響を受けて自律神経が乱れるため、ホットフラッシュの症状が現れると考えられています。

もともと、自律神経には血管を拡張させて放熱したり、逆に収縮させて熱が逃げたりするのを防ぎ、体温を一定に保つ働きがあります。そのため自律神経が乱れると、血管の拡張と収縮の調整がスムーズにいかなくなり、突然血管が拡張すれば放熱してホットフラッシュを引き起こすことになるのです。

更年期のホットフラッシュを、さまざまな対策で乗り切ろう

ホットフラッシュの症状を少しでも改善するために、自分でできる対策をいくつか紹介します。さっそく、できることから始めましょう。

食生活の見直し

栄養バランスのとれた食事を1日3回、規則正しく食べましょう。「特に、納豆や豆腐などの大豆製品を多めにとるようにします。

大豆には、エストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンが多く含まれており、ホットフラッシュを鎮める作用があるといわれています」と、山田先生。また、なるべく温かい食べ物や飲み物を選んで体を冷やさないことも大切です。

適度な運動

散歩やストレッチなどの軽い運動や、スポーツを積極的に取り入れましょう。体力の維持ができるうえ、体のすみずみまで酸素が行き渡り、血行もよくなって新陳代謝も活発に。

また、ストレス解消に役立ち、自律神経も整いやすくなります。ウォーキング、ジョギング、水泳、ヨガ、サイクリングなど、無理なく続けられるものを見つけて。

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脱ぎ着しやすい服装を

ホットフラッシュの症状は、天気や室温などを問わず突然現れます。普段着や外出着には、カーディガンなど簡単に脱ぎ着ができて体温調節がしやすい服を選ぶことが大切。特に、通気性や吸水性に優れる綿素材だと、汗をかいたときにも快適です。

汗の対策を万全に

外出しているときは、シャツが大量の汗でシミになってしまうことがあるかもしれません。ホットフラッシュの症状が出るとワキ汗が出やすくなるので、カバーするパッドを着けておくと安心です。また、吸湿性のあるハンドタオルなどを何枚か用意して出かけましょう。

サプリメントで手軽にホルモン補充

サプリメントは、更年期に適切な栄養素を手軽にサポートできる便利アイテム。女性ホルモンの働きを助ける成分にはいくつかの種類があるため、自分に合ったサプリメントを選んでください。

大豆イソフラボン
更年期の症状緩和に用いられる代表的な成分。イソフラボンは、細胞の老化を抑える抗酸化作用があることで有名なポリフェノールの一種です。

大豆には、ダイゼン、ゲニステインなど10種類以上のイソフラボンが含まれており、総称として「大豆イソフラボン」と呼ばれています。納豆や豆腐、味噌などの大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、分子構造がエストロゲンと似ているため、更年期障害による症状の緩和に役立つと言われています。

イソフラボンの体内吸収率が高いアグリコン型イソフラボンを選ぶと、より効果的です。

プラセンタ
おなかの中で、ママと胎児をつなぐ胎盤のことをプラセンタと言います。胎盤は古くから「若返りの薬」として注目されてきましたが、近年は美容や更年期障害の症状改善などに活用されています。

新陳代謝の促進、自律神経やホルモンのバランスを整えるといった効果が期待できます。

症状を我慢しないで医療機関を受診

「上記のことを生活習慣に取り入れても、ホットフラッシュの症状が緩和されない、症状が重くてつらいといった場合は、我慢せずに受診して適切な治療を受けてください。つらい症状が更年期障害によるものか、他の病気が隠れていないかを診断することが大切です」と、山田先生は注意を促します。

婦人科の他、更年期に理解のある専門医が診察する「更年期外来」や、女性特有のトラブルをトータルで診察する「女性外来」も増えてきているので、通いやすい病院を選びましょう。

受診した場合の治療法として、ホルモン補充療法や漢方療法があります。

ホルモン補充療法
減少したエストロゲンを必要最小限の量で補充して、体のホルモン環境を整えます。エストロゲン単剤と、エストロゲンとプロゲステロンの配合剤があり、飲み薬、貼り薬、腟錠、注射など、症状と希望に合わせて選びます。

「ホルモン補充療法はホットフラッシュによく効き、更年期障害の根本的な治療法として定着しています。早い人で1~2ヶ月で効果が出ますが、半年~1年くらい続けるのが一般的。海外の研究結果から乳がんのリスクを指摘する声もあるので、乳がん検診を受けながら治療を進めると安心です」(山田先生)。

漢方療法
ホルモンを補う作用はありませんが、血行を良くする、冷えを改善するといった更年期障害を和らげる効果が注目されています。

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)……のぼせ、足冷え、頭痛、めまいなど
加味逍遙散(カミショウヨウサン)……のぼせ、肩こり、疲れやすい、イライラなど
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)……むくみ、冷え症、疲れやすいなど

上記は、更年期障害の症状に合わせて処方される代表的な漢方薬です。漢方エキスを顆粒や粉末状にしているので手軽に飲めるうえ、健康保険の適用が認められているものも多いので、それほど高額ではありません。

ホットフラッシュのような、更年期障害から現れる症状のピークは2~3年と言われ、長くても5年ほどで治まるといわれています。

「つらい状態がいつまで続くのか不安になる人もいますが、『いつかは終わる』と」気持ちを切り替えることも必要です。できるだけ趣味を持ち、日常生活に楽しみを見つけるようにしてみませんか。ホットフラッシュのことばかり考えてストレスをためず、趣味などでリフレッシュするだけでも症状の緩和に役立ちます」(山田先生)。

取材・文/内藤綾子

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取材協力・監修
山田悦郎(やまだえつろう)先生
山田ウイメンズクリニック院長
東京医科大学医学部を卒業後、東京医科大学産科婦人科学教室 医局長(2年間)、医療法人米山産婦人科病院 副院長などを経て、山田ウイメンズクリニックを開業。西洋・東洋医学の良さを生かした診療が評判。

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