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【医師監修】女性ホルモンのバランスを整えるには? 有効な食べ物ってある?

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美容と健康に大きく関与するという女性ホルモン。女性ホルモンのバランスが悪くなると、様々な不調が起きるといいますが、それはどうしてなのでしょう? 女性ホルモンを増やす働きをする食べ物はあるのでしょうか? 女性ホルモンと食生活について、ナチュラルクリニック代々木の院長、野本裕子医師にお話をうかがいました。

目次

 

そもそも、女性ホルモンの働きって?

エストロゲンとプロゲステロンの2種類が

女性ホルモンと称されるホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。主にエストロゲンは、女性らしい身体をつくるとともに、子宮内膜を厚くして、妊娠に向けての活動を促すホルモンです。

一方、プロゲステロンは、妊娠した際、それを維持するためのホルモンだといえます。いずれも卵巣から分泌されますが、脳の視床下部とその下に位置する下垂体がその分泌を司ります。

エストロゲンの働き

  • ・肌や髪に潤いやツヤ、ハリを与える。
  • ・丸みを帯びた体形をつくる。
  • ・乳房や性器を成熟させる。
  • ・骨を強くする。
  • ・血流を促す。
  • ・排卵や月経を起こし妊娠機能をコントロールする。
  • ・自律神経の働きを安定させる

※血管を強くしなやかにしたり、善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らしたりなど、生活習慣病の発症頻度を下げる働きもあります。

プロゲステロンの働き

  • ・受精卵の着床を促すために子宮内膜を整える。
  • ・妊娠した際にそれを持続させる。
  • ・基礎体温を上げる。
  • ・体内の水分を保つ。

※月経前に多く分泌されるため、その時期は食欲が増したり、眠くなったり、イライラすることもあります。また身体の水分を保つことから、むくみが生じることもあります。

エストロゲンの減少で更年期障害が

閉経期を迎えた卵巣から分泌されるエストロゲンは、成熟期に比べて減少します。エストロゲンの分泌量が少なくなると、脳の視床下部は「もっとエストロゲンを分泌せよ!」と指令し、下垂体から過剰に卵胞刺激ホルモンを分泌させます。

しかし卵巣は指示通りにエストロゲンを分泌できません。脳の視床下部は自律神経系の中枢なので、この指令系統の不調和から自律神経にも乱れが生じてしまいます。そうなると、ホットフラッシュや動悸、不眠、精神の不安定などのいわゆる更年期症状が現れます。

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女性ホルモンは食べ物で増やせる?

食生活の基本を「和食」に

「女性ホルモンを正常に分泌させるためには、バランスの取れた食生活を心がけることが重要です」と野本医師。身体が健康でなければ、女性ホルモンに限らず、様々なホルモンがその分泌に支障をきたします。

まずは、健康な身体作りを目指すことが大切とのこと。「当クリニックで食生活の指導をする際には、“まごわやさしい”のメソッドを提唱しています」と野本医師。下記の図のようなバランスの取れた日本の伝統的な食材を取り入れることで、栄養バランスが整い、健康的な身体が作られるとのこと。偏った栄養の取り方では、摂取した栄養も効果的にいかされません。

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「骨粗しょう症にはカルシウム、貧血気味だから鉄分というように、その成分だけをサプリメントなどで取り入れても、それらが体内で有効に働くためには、他の栄養成分も必要です。栄養は、食事でバランスよく摂取することが、一番重要なのです」と野本先生。

そのためにおすすめなのが、“まごわやさしい”の食べ方です。主食は、白米から発芽玄米に替えることがおすすめとのこと。発芽玄米はビタミン、ミネラル、GABAなど豊富な栄養素を含むため、効率的に摂取できます。生活習慣病の予防、老化防止、免疫力のUP、骨を丈夫にして体調を整えるなど、様々なメリットが期待されるとのことです。

細胞そのものを元気に

「直接的に女性ホルモンに必要なのは、身体の基礎となるアミノ酸です」と野本医師。アミノ酸はタンパク質から摂取しますが、そのタンパク質も、肉類、魚類、大豆類、乳製品など、まんべんなく摂取するのが望ましいとのこと。

またナチュラルクリニック代々木では、元気な細胞を作るために細胞膜に着目した栄養療法(細胞膜栄養療法)を行っています。「女性ホルモンも含めて、身体の構成要素である細胞を元気にしなければ、身体の機能は不調をきたします」(野本医師)

体温を高める食べ物を

また、身体を温める食材を取り入れることも大切とのこと。現代社会では、平熱の低い人が増えていると言います。体温が下がると、血液循環が滞り、細胞の隅々まで酸素や栄養素が行き届かなくなり、結果、女性ホルモンの分泌にも支障をきたします。身体を温める作用があるのは、にんにくやねぎ類、生姜などの薬味、ゴボウやにんじんといった根菜類があげられます。

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女性ホルモンの不足とイソフラボン

女性ホルモンの不足を感じた際、大豆製品に多く含まれるイソフラボンを摂取するとよいと言われていますが、イソフラボンには、女性ホルモンを増やす働きがあるのでしょうか?

野本医師に尋ねたところ、「イソフラボンが女性ホルモンを増やすわけではありません。女性ホルモンの働きに似た作用をするということです」とのこと。イソフラボンそのものにも、エストロゲンに似た作用がありますが、最近では、腸内でイソフラボンから産生されるエクオールという成分が、より強くエストロゲンに似た働きをすることがわかってきました。

「エクオールは、イソフラボンが腸内細菌によって代謝されて変化した成分です。残念ながら、エクオールを生み出す腸内細菌は、すべての人の腸の中にいるわけではありません。大体日本人の50%ぐらいと言われていますが、特に、欧米化した食生活をしている人には少ないとされています。けれども、イソフラボンそのものにもエストロゲンに似た作用がありますから、大豆製品を取ることは無駄ではありません」(野本医師)。

ただ、基本的なビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質、炭水化物等、それらが揃ってはじめてイソフラボンの摂取が有効となるとのこと。他の栄養が足りていないのに、それだけをせっせと摂っても意味がないと言うことを覚えておきましょう。

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気をつけて!女性ホルモンを乱す食べ物・NG行動

インスタント食品中心の生活はNG!

「普段の食生活が、主にインスタント食品やコンビニ弁当などという人は、栄養バランスが乱れている可能性が高いですね」と野本医師。食品添加物の害も心配されると言います。また、ミネラルやビタミンも不足しがちになり、女性ホルモンが正常に分泌されなくなります。

例えば、インスタント食品に多く含まれるリンは、過剰に摂取するとカルシウムと結びついて体外に排泄されます。そのため、身体はカルシウム不足に。カルシウムは、女性ホルモンが少なくなっても不足するため、ダブルパンチで骨粗しょう症となりがちに。先にあげた「まごわやさしい」を意識した食生活を送りましょう。

過激なダイエットで生理不順も

「過激なダイエットを行うと生理不順になったり止まったりしますよね。栄養不足によって、女性ホルモンが正常に分泌されなくなっているためです」と野本先生は注意を促します。

昨今流行している糖質ダイエットも、完全に糖質を抜くと、必要なエネルギーが不足して危険とのこと。取り過ぎは確かに身体が糖化する元となるのでよくないのですが、全く抜いてしまうのもNGです。

「要はバランスよく食べることにつきます。いくら身体によいからと言って、同じ食べ物をたくさん食べるようなことは決してよくありません。サプリメントにしても同じです」過ぎたるは猶(なお)及ばざるがごとし、というわけですね。

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脂質を取る際は良質な油を

「細胞を作るのはタンパク質と脂質ですが、脂質は質のいい油を取ることが大切です」と野本先生。

外食では、酸化した古い油が使われていることが多く、それらを取ることで身体に活性酸素や過酸化脂質という有害物質を増やしてしまうことに。その結果、細胞も酸化し傷ついてしまうのです。傷ついた細胞では身体が元気でおられず、女性ホルモンの分泌にも影響が出てしまいます。

また、トランス型脂肪酸が含まれるマーガリンやショートニングなども避けるべき油です。ファストフードに多く使われていることも覚えておきましょう。

電磁波にも注意が必要

「スマホなどの電磁波による影響も気をつけなければなりません。」と野本先生。スマホのみならずパソコンや電化製品(テレビ、電子レンジ、電気こたつ、電気毛布、電気マットなど)から発する電磁波は、体や脳に影響を与える可能性が懸念されています。

これは脳内のホルモンバランスを乱すことから、美容や健康維持、精神面にも影響を及ぼしますので、できる限り控える必要があります。

食べ物だけじゃない!女性ホルモンを整える方法

身体を温める心がけを

「食生活以外には、なんと言っても規則正しい生活、これが健康の源だといえます。さらに、身体を温める習慣も大切ですね」と野本医師。入浴はシャワーだけですませず、ぬるめのお湯にゆっくりつかり、身体の芯から温まりましょう。リラックス効果も得られます。

「基礎体温を上げると、免疫力も高まりますし、自律神経も整います」(野本医師)。基礎体温が低いと血流が悪くなるので、栄養も身体の隅々に行き渡りにくくなります。

適度な運動&リラックスの習慣を

肥満になると、様々な生活習慣病を発症しやすくなり、ホルモンのバランスも乱れます。また肥満は、身体の冷えと密接な関係にあります。適度な運動を生活に取り入れることで筋肉がつき、身体の基礎体温も上がります。

また、夜になり就寝時間が近づいたら、部屋の明かりを落として、リラックスを心がけましょう。いつまでもパソコンの画面を見ていると、眠りに誘う副交感神経が優位に働かなくなることも。質のよい眠りは、ホルモン分泌に大きく関与します。

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女性ホルモンのバランスが乱れたことで起きる不調を和らげるためには、食生活を中心に日頃の生活を見直すことが必要のようです。食事は、栄養バランスを考えた和食中心のメニュー、身体を温める食材を取り入れ、質の悪い油や食品添加物の入った食べ物を避けることがポイントです。

規則正しい生活と睡眠、適度な運動を心がけ、リラックスすることを意識した生活を送りましょう。

取材・文/仲尾匡代

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取材・監修者プロフィール
野本裕子(のもとゆうこ)
ナチュラルクリニック代々木院長、<NPO法人>予防医学・代替医療振興協会理事、<一般社団法人>認知症予防・改善医療団理事。
信州大学医学部卒業。東京医科歯科大学にて臨床研修後、予防医療、美容医療に携わる。著書に『医師もびっくり! 認知症が治っている』(素朴社刊)
ナチュラルクリニック代々木

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