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【医師監修】自分でできる!おすすめリラックス方法

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現代社会では、ストレスを抱える機会が多くなったと考えられていますが、ストレスそのものは、昔から存在していました。平安時代にも江戸時代にも、ストレスと無縁だった人はいなかったはずです。ストレスを放置したまま忙しい生活を送っていると、心と身体に大きな不調が起きてしまいます。

そうなる前にどうやってストレスを解消すればいいのか、女性ライフクリニック新宿院長の早田輝子医師に、ストレス自体の話や解消のためのリラックス法について、お話をうかがいました。

目次

 

そもそもストレスとは何なのでしょうか? その原因とは?

「ストレス解消のために…」「強いストレスを感じて…」など、日常的に私たちは「ストレス」という言葉を頻繁に使いますが、そもそもストレスとは何のことをさしているのでしょうか?

「ストレスとは、環境要因によって心身に負担がかかり歪みが生じることを指します」と話すのは、早田輝子医師。心身をゴムボールに例えると、それにかかる圧力が「ストレッサー」であり、それによってボールが歪むのが「ストレス状態」といえます。

ストレッサーには様々なものがあります。暑さ、寒さ、騒音といった物理的なものや、経済情勢の変化、人間関係など社会的なものは、外的ストレッサーとされています。

一方、内的ストレッサーには、緊張、不安、悩み、寂しさ、焦り、怒り、憎しみなど心理的・情緒的ストレッサーや、疲労・不眠・健康障害といった生理的・身体的ストレッサーがあります。更年期になってエストロゲンが減少するなど、女性ホルモンのバランスが乱れることでイライラしたり、落ち込んだりすることも、内的ストレスの要因となります。

産後の女性ホルモンのバランスの変化や、慣れない育児に翻弄されることでも、ストレスが生じます。

女性ホルモン「エストロゲン」とその上手な付き合い方

ストレスは、体にどのような影響を引き起こすのでしょう?

ストレスがかかると心身に変化が

ストレス状態が続くと、体に様々な症状が現れます。最初に「情動変化」と言って、不安、怒り、恐怖、失望などが起こり、次に「身体変化」として、動悸、冷や汗、震え、息苦しさなどが起こります。

その解消のために現れるのが「行動変化」で、暴飲暴食やギャンブルなど、普段やらないことを行ったりします。これらはストレスから身を守る防御反応ですが、ストレスが強すぎたり長引いたりすると、心身が疲れて様々な症状が体に現れます。

ストレス状態になったときに現れる「身体変化」には次のような症状があります。

全身症状 疲れやすい、だるい、気力がわかないなど
筋肉系症状 肩や首がこる、手足がだるい、関節痛、片頭痛など
感覚器系症状 眼精疲労、めまい、聴覚過敏など
循環器系症状 動悸、胸痛、不整脈など
消化器系症状 食欲不振、胃もたれ、吐き気、下痢など

 

上記以外にも、寝つきが悪い、眠りが浅い、中途覚醒などの睡眠障害も現れます。主に、交感神経が優位な際に見られる症状や、自律神経のアンバランスで生じる症状が見られます。

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ストレスが続いて生じる病気も

さらに、ストレスは病気を引き起こす要因にもなります。病気の発症や経過にストレスが大きく関わると、その病気は「心身症」として扱われます。代表的なものに、緊張性頭痛、過敏性腸症候群、円形脱毛症、気管支ぜんそく、じんましんなどがあります。ストレスは、心の病気の発症にも大きく関わっています。

精神疾患は、心理的、環境的な要因によって起こる「心因」、遺伝や体質的素因で起こる「内因」、身体的な病気などが原因となる「外因」があり、多くは併存しています。心因性の精神疾患は、ストレスが多いほど発症しやすく、よく見られるのが、うつ病、躁鬱病といった気分障害です。

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更年期には、ホルモン分泌の急激な変化で、ほてり、倦怠感、情緒不安定などの更年期症状が発生するばかりでなく、子どもの進学や独立、仕事のストレス、親の介護など、環境の変化が要因となって、うつ病を発生しやすくなります。これを「更年期うつ病」と呼びます。

ストレス解消! 自分でできるリラックス法を見つけよう

「ストレスを感じやすい人には4つのタイプがあります」と早田医師。下記のタイプの人は、特に意識して日常的にストレスをためないよう、自分なりのリラックス法を見つけて実行するようにしましょう。

  • ●真面目で几帳面な「模範的タイプ」
  • ●頑固で厳格な「自分勝手タイプ」
  • ●内向的で嫌と言えない「うなずきタイプ」
  • ●あれこれ気にする「取り越し苦労タイプ」

 

上記に当てはまらない人でも、自分でストレスを解消する術を見つけておくことは大切です。
どの方法が自分に合っているのか、人によって違ってきますが、下記のうち1から3までは、誰にもあてはまる項目なので、意識して取り入れましょう。

1.十分な睡眠

本来、日が沈む頃になると、身体がリラックスするよう、自律神経のうち副交感神経が優位に働くようになります。ところが、ストレスの多い生活をしていると、夜になっても交感神経が活発のまま緊張状態が続き、睡眠障害が起きやすくなります。

なかなか眠れなかったり、眠っても寝た気がしなかったり。眠れないからと夜遅くまで起きていると、さらに悪循環となります。ストレスに対抗するコルチゾールという副腎皮質ホルモンは、朝に最も多く分泌され、夜に向けて徐々に減少していきます。ですから、夜は早めに寝るに越したことはありません。

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スムーズに眠りにつくためには、朝起きて日の光を浴びることが大切です。夜になって眠りを誘うために分泌されるメラトニンは、朝の光を浴びることでまずセロトニンが分泌され、そこから作られるからです。早寝早起きの生活が、質のよい睡眠を得るために必要となってきます。夜になったら、スマホやパソコンの画面から発せられるブルーライトを避け、照明を暗くして眠る準備をしましょう。

2.ゆったりとした入浴

皮膚の清潔、血行促進で新陳代謝が活発になる入浴には、筋肉のコリや痛みを和らげ、神経の緊張をほぐしてリラックスさせる効果があります。シャワーではなく、ぬるめのお湯にゆったりとつかることで、副交感神経が優位となって働くようになり、スムーズな入眠や質のよい睡眠がとれる期待ができます。入浴中に、アロマテラピーを行うのもよいでしょう。

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3.深呼吸をする

心身が緊張状態にあると、呼吸は浅く短くなりがちです。意識して深い呼吸をすることで、リラックス効果が期待できます。深く息を吸うためには、しっかりと息を吐ききることが大切であり、4カウントで息を吸い、8カウントしながら息を吐ききります。

ストレスにさらされている人は、肋骨の間の筋肉が固くなっている人が少なくないとのこと。両手を頭の上に伸ばして組み、左右に体を動かして筋肉を伸ばすと、呼吸がしやすくなります。

4.音楽を聴く

脳波に作用して心地よい気分を誘う音楽としてお勧めなのが、スローテンポのヒーリングミュージックです。また、自分の好きな音楽を聴くことはリフレッシュにつながります。さらに、歌って声を出すことも、体の緊張をほぐす効果があります。

5.森林浴

自然を五感で感じることで、人間が本来持っている自然治癒力が働くようになります。時間を作って、自然の中に足を踏み入れましょう。週末に郊外へハイキングに行けるとよいのですが、時間がとれないようなら、近所の公園や雑木林など、緑の多いところに出かけましょう。

朝、通勤の途中で少し遠回りして、緑の多いところを通るだけでも気持ちが穏やかになります。土に触れることもリフレッシュになるので、プランターで植物を育てるなどしてもよいでしょう。

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6.創作活動

何かの作業に無心に集中すると、心が落ち着くものです。絵を描いたり、陶芸で粘土をこねたりするのもいいですし、工芸や手芸など、集中してできることを試してみましょう。創作活動ではないですが、無心に掃除をすると心が落ち着くという人もいます。部屋もきれいになって落ち着くので一石二鳥です。

7.動物とふれあう

動物とふれあうことで、病気や認知症などの改善を促すことを、動物介在療法と言います。動物とふれあうと、リラックス効果が得られるのです。一般家庭の他、病院や施設に動物を連れていく場合もあれば、イルカ療法など、ふれあえる場が特別な施設内にあったりもします。また、ペットに愛情を求められると「自分は必要とされている」という自信と責任感も芽生えます。

8.アロマテラピー

ストレスの解消に役立つのがアロマテラピーです。生活の様々な場面で取り入れることができます。一番手軽に行えるのが芳香浴で、精油の香りを空気中に拡散するディフューザーを使用します。精油をティッシュやハンカチに数滴垂らし、それを吸い込むだけでもかまいません。

入浴時に使用する際は、塩大さじ1に精油を数滴垂らし、それを湯船に入れてかき混ぜます。マッサージを行う際は、基材となるシアバターやホホバオイル、ジェル基材など約30gに精油1〜2滴程度を混ぜて使います。リンパの流れに沿ってマッサージします。頭皮マッサージをするだけでも効果的です。

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リラックス効果のあるお勧めの精油は、ローマンカモミール、ラベンダー、サンダルウッドなど。オレンジなどの柑橘系は、抗不安作用が期待できます。

逆にリフレッシュして元気を出したいときは、ローズマリーやペパーミントなどがよいでしょう。更年期障害や産後うつなど、女性ホルモンが関係している心身の不調を整えるには、ゼラニウム、ローマンカモミール、ローズ、クラリセージなどを使用するのが効果的です。

以上のようなリラックス法を試すほかに、「ストレスに強い身体作りと、ストレスをため込みにくい生活習慣も大切です」と早田医師。最後に、そのポイントをご紹介します。

ストレスをため込みにくい生活習慣

●バランスのよい食事
ストレスに負けない心と身体作りのために欠かせないのが、栄養バランスのよい食事です。特に、おろそかになりがちなビタミンとミネラルは、脳や神経の働きの正常化に必須となります。

糖質過多は、精神不安定の原因となることを覚えておきましょう。血糖値が緩やかに上昇する食事の取り方を意識する必要があります。野菜から食べることを心がけましょう。腸内環境を整えることも、ストレスに強い身体作りに必要です。乳酸菌と食物繊維を取って、腸内の善玉菌を増やしましょう。

●適度な運動
体を動かすと、血流がよくなります。脳内の血の巡りもよくなると、情緒の安定にも効果が期待できます。散歩やサイクリング、畑仕事など、少し汗をかくぐらいの運動でかまいません。ただし、気が向かないときや体調が悪いときはかえってストレスになりますし、ノルマにするのもNGです。

●マインドフルネス
今現在起こっていること、「今、ここ」に意識を集中させる瞑想技法をマインドフルネスと言います。深い呼吸をしたり、目をつぶって瞑想したり、あるいは、普段行っている歩行や家事などに伴う体などの動きをじっくり観察したりすることで鍛えられます。不安な気持ちや気になる症状を軽減していく効果があります。

●身の回りを整え、時間を上手く使う
周囲が雑然としていると、それだけでストレスになることも、なるべくいらないモノは処分し、気持ちのよい空間を作って、常に快適な状態にすることも大切です。

時間の使い方としてお勧めなのが、交感神経が活発な午前中に、高いパフォーマンスを求められるような仕事をして、副交感神経があがってくる午後にルーティンワークをすること。集中力は続かないので、45分がんばったら15分休むぐらいの感覚でいるとよいでしょう。

やるべきことがいっぱいだとリラックス出来ないので、手帳などにやることを書き込んだら、いったん手放し忘れます。

生きている限り、ストレスにさらされることは避けることができません。それが心と身体にとって多大なる悪影響とならないよう、上手く解消することが必要です。

人間関係だったり、寒暖差だったり、避けられるストレッサーからは意識して遠ざかることも大切です。ストレスに負けない身体づくりのために、質のよい睡眠、バランスのとれた食生活、適度な運動、規則正しい生活リズムを心がけ、自分なりのストレス解消法やリラックス法をみつけて、穏やかに過ごせる日々を送りましょう。

取材・文/仲尾匡代

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取材・監修者プロフィール
早田輝子
女性ライフクリニック新宿 院長
内科医、循環器専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。2001年昭和大学卒業、同循環器学教室入局。2014年9月より現職。女性医療、予防医学、代替医療を専門。美容関係にも詳しい。プライベートでは2児の母。
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