キッコーマンニュートリケア・ジャパン株式会社

【専門家監修】更年期の肌質改善のポイントは? 

top%e7%94%bb%e5%83%8ff2f3ede3bdcfe03379d756df74ed26d1_m

40代半ばを過ぎたある日、鏡を見たとき「シミが目立つようになった」「シワやたるみが増えて一気に老け顔になった」など、自分の肌の衰えにショックを受けたという人はいませんか? 知らない間に進んでしまった肌のダメージに気づいたものの、どうすればいいかわからないという人は多いようです。更年期の肌はこれまでと何が違うの? そもそも、更年期の肌トラブルの原因は? 具体的にどのようにスキンケアをすべきなの? 更年期からのスキンケアについて湘南かまくらクリニック 皮膚科の荻野千晶先生に教えていただきました。

目次

更年期になると肌質はどう変わるの?

「更年期になると、皮膚は乾燥して肌荒れをしやすくなり、ハリもなくなりシワやたるみを実感しはじめます。また、これまでに浴びてきた紫外線の蓄積によって、シミやくすみも増えてくる年代でもあります。紫外線によるシワやたるみの進行もあるので、まさにダブルパンチで大きな皮膚の変化を感じはじめる時期だといえます。

今まで皮膚にトラブルがなかったような人でも、乾燥によるバリア機能が低下した状態の皮膚に外部から刺激が加わることで、かゆみやヒリヒリ感といった違和感を訴える人も少なくありません。これは顔だけに限られたことではなく、手や足など全身に及びます」(荻野先生)。

「更年期の女性の肌荒れは、できるだけ刺激の少ないもの、以前は問題なく使えていたシンプルなお手入れに戻してあげることが大切です。また、肌が荒れているからといってスキンケアをやめてしまうと、乾燥してさらなる悪化につながる可能性があります。最低限、保湿対策とできれば紫外線対策は継続してください。

エストロゲンと肌質の関係は?

では、なぜ更年期になると肌にさまざまなトラブルが起きやすくなるのでしょう。その原因のひとつが女性ホルモンの急激な減少にあります。女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。

「女性ホルモンのエストロゲンには、皮膚の潤いやハリを保つという重要な働きがあります。つまり、エストロゲンは肌の若さを保つホルモンと言えます。それが、更年期になると急激に減少することでより乾きやすくなります。

更年期に入って肌に変調が起きると、『化粧品が合わなくなってしまったけれど、もしかしてアレルギー?』『アトピー性皮膚炎になってしまったの?』など、急に不安になり皮膚科を受診される方も多くいます。『何か良い化粧品はありますか?』という質問を受けることも多いので、皮膚に不調を感じたとき化粧品に救いを求める方は多いと思います。

化粧品は肌の調子を保つものであって医薬品ではないので、劇的に肌荒れを改善したり皮膚の衰えを食い止めたりするものではありません。美白を促す成分などにも、配合濃度に制限があるため効果は限定されます。化粧品を変えるよりも、まず、更年期からのスキンケアのポイントを実践してみましょう」(荻野先生)。

%e7%94%bb%e5%83%8f1-dbfc8cc26b066f155b7c94305640e93e_t

スキンケアのポイント① “保湿”を心がける

常に“保湿”を心がけましょう。更年期だからといって基本的に特別なスキンケアをする必要はありませんが、女性ホルモンの減少により肌が乾燥しやすくなっているということを頭の片隅に置きましょう。ただし水分を経口摂取したからといって皮膚に水分が補給されるわけではありません。皮膚の潤いを保とうと思ったら外から補うしかありません。

朝晩の洗顔後にはしっかり潤いを補給しましょう。まず、たっぷりと肌に化粧水をなじませて水分を補ってから、乳液やクリームなど油分を含むものを重ね塗りして保湿することが大切です。水分も油分もバランスよく補給してください。

自分の肌を見てさわって、つっぱらないことはもちろん、しっとりもちもちとして気持ちいいという感覚を目指してください。

目の周りなどは、特に皮膚が薄くてデリケートな部分といえるので、よりしっかりケアすることを意識しておくとよいと思います。乾燥を感じるなら専用の保湿美容液やクリームをたっぷり塗るとよいでしょう。

スキンケアのポイント② “洗いすぎ”に注意

更年期の乾きやすい肌は、洗いすぎや洗い方がトラブルの引き金になることが多いです。そもそも皮膚には潤いを保つ天然保湿因子やセラミド、皮脂といったものが備わっているのですが、残念なことにこれらも加齢とともにだんだん減っていきます。そして、洗いすぎなどで必要な油分が流されてしまい、再生するのにも時間がかかります。

大人の洗顔は、もともと備わった潤いを過剰にとってしまわないように、これまで以上にやさしく洗うことを意識しましょう。汚れは落としながらも肌に必要な潤いは残すことが重要です。洗浄作用の強い洗顔料を使ったり、熱いお湯で洗ったりしていると、潤いはどんどん失われてしまいます。さらに肌をゴシゴシ洗って角質を傷つけることがないように注意することも大切です。洗顔は下記のように行うとよいでしょう。

“肌のバリア機能を壊さない”洗顔のポイントは……

・肌と同じ弱酸性の洗顔料は肌に低刺激でやさしく洗えます。

・洗顔料はよく泡立て弾力のある泡をつくりましょう。洗うときは手でこすらずに泡を転がすようにソフト・タッチで洗います。

・熱いお湯で洗うと肌に必要な脂分まで溶け出してしまい肌の乾燥を招くのでNG。人肌かそれよりやや低めくらいのぬるま湯で、こすりすぎないように注意しながら、洗顔料が残らないようしっかりすすぎましょう。

乾燥が強い人は、朝は洗顔料を使わない、または使っても軽めに洗うとよいでしょう。

%e7%94%bb%e5%83%8f2-661c8584a6631345d8288afe2d1d27d0_m-%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88

スキンケアのポイント③ “紫外線対策”を怠らない

スキンケアの中でもうひとつ習慣にしてもらいたいのは日焼け対策です。加齢とともに出てくる皮膚の不調や更年期に出てくる肌の変化は防ぎようがありませんが、日焼けのダメージは日焼け対策を行うことで防げます。

紫外線は曇りの日だけでなく雨の日でも出ているので、日焼け対策は季節や天候に関わらず年間を通して必要です。日焼け止めを塗ったり日傘をさしたりするなどして、しっかり紫外線をブロックしましょう。

更年期以降は骨密度が低下していくので骨粗しょう症の発症も増えてきます。健康な骨を維持するためにはビタミンDが必要で、そのビタミンDは日光を浴びることによって体内で生成されます。しかし、骨の維持のためにわざわざ日光浴までしなくても、知らないうちに体の一部に浴びてしまった紫外線程度で十分と言われています。

また、ビタミンDは魚やキノコに多く含まれているので食事からも補えるので、意識して食べると良いでしょう。

また最近は、太陽光線の中の紫外線だけでなく、ブルーライトや近赤外線による皮膚の老化も懸念されています。これらは紫外線よりも皮膚の深い部分にまで届いてダメージを与えることで、シワやたるみのもとになっている可能性があります。

まだ、現時点ではすべてが解明されてはいませんが、ブルーライトも近赤外線も太陽光線からだけでなく、身近なスマホやパソコンからも出ているので、目への影響だけでなく肌のためにも対策が必要になってくるかもしれません。

美容医療を活用する方法もある

「もし、これまでと同じ化粧品を使っていて、かゆみや痛みが続く場合は一時的に敏感肌用として販売されているスキンケア用品に替えてみてもいいと思います。それでも改善されないときは、皮膚科を受診してください。

また、シミやシワやたるみといった皮膚の老化は病気ではないので、悩むことなく自然なこととして受け入れていけるのであればそれで良いのですが、思い悩んでネガティブな状態が続くようであれば、美容医療を試してみるのもひとつの方法です。少し高価な化粧品と同じぐらいの価格で受けられる治療もあります。

シミを薄くする塗り薬を処方してもらう、あるいはレーザーで気になるシミをとる。またメスを入れずにシワやたるみを改善する方法も出てきています。肌質を改善するレーザーや光治療もあります。気軽に医師に相談してみてはいかがでしょう」(荻野先生)。

「更年期は、皮膚だけでなく心や体の変化も大きい時期なので、疲れやストレスをためないような工夫ができるとよいと思います。更年期まっただ中の私も、家族に公言して家事などを頑張りすぎないようにしています(笑)。そして、自分の肌の状態に一喜一憂しながら過ごしています。女性は肌の調子がよいと気持ちもあがるものです。

肌の調子をよりよく保つためにも、スキンケアはもちろん、睡眠や食事も大切にしてください。みなさんが心も体も、そしてお肌も、より良い状態で気持ちよく過ごせますように!!」(荻野先生)。

取材・文/高橋晴美

%e8%8d%bb%e9%87%8e%e5%8d%83%e6%99%b6%e3%80%80%e5%85%88%e7%94%9f

取材・監修者プロフィール

荻野千晶(おぎのちあき)
湘南かまくらクリニック 皮膚科
1996年に山形大学を卒業後、横須賀市民病院、茅ヶ崎徳洲会病院に勤務。その後、湘南鎌倉総合病院と湘南かまくらクリニックの兼任などを経て、現在に至る。更年期の肌トラブルに悩む女性の気持ちに寄り添いながら常に診察を行なっている。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会、日本美容皮膚科学会、日本皮膚科心身医学会、日本東洋医学会に所属
湘南かまくらクリニック

キッコーマンニュートリケア・ジャパン株式会社
top%e7%94%bb%e5%83%8ff2f3ede3bdcfe03379d756df74ed26d1_m

この記事が気に入ったら
いいね!しよう