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生理不順は更年期のサイン?閉経に向けた生理の変化

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10代から始まる初潮から、50歳前後で閉経するまで、女性が付き合っていかなくてはいけない“生理”。なかには、数ヶ月生理がこなかったり、突然生理が来たりと、生理不順に悩んでいる方も多いのでは? その原因には婦人科系疾患が影響している場合がほとんどですが、40代を超えると違う原因も考えられます。40代以上の生理不順について、婦人科医の高橋しづこ先生に教えていただきました。

目次

更年期の生理不順の原因は?

約40年間、毎月訪れる生理。25日~38日の周期で子宮内膜がはがれ落ち、出血と共に対外へ排出されます。生理には女性ホルモンが大きく影響しています。排卵前に卵胞ホルモンの“エストロゲン”が急激に増え排卵と共に落ち着き、排卵後から黄体ホルモンの“プロゲステロン”が増え月経と共に落ち着きます。

ところが、ストレスや身体的トラブルがあると月経異常が起こります。

・続発性無月経:3ヶ月以上生理がこない
高プロラクチン血症、甲状腺機能異常といった病気が影響している場合があります。ストレスや過度なダイエットが原因になることも。

・頻発月経:月経周期が24日以内と、月経頻度が高い
黄体機能不全、無排卵周期症、甲状腺機能異常が原因と考えられます。

・希発月経:月経周期が39日以上と3ヶ月以内と、月経頻度が低い
多のう胞性卵巣、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常、精神疾患、無排卵周期症が原因と考えられます。

上記の月経周期トラブルの原因で共通しているのが、まだ体が成熟していない思春期と、エストロゲンが減少する更年期です。病気ではありませんが、年代によっても月経周期トラブルに見舞われやすくなるのです。

「更年期に差し掛かるとホルモンのバランスが崩れることで、脳・卵巣・子宮の機能のバランスも崩れてしまいます。それによって生理不順が起きるので、基礎体温を計り排卵をチェックしましょう」(高橋先生)

年齢に関わらず、基礎体温をチェックし自分の体のサイクルを知ることはとても大切なことなんです。

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更年期の生理不順と自律神経の関係

エストロゲンの分泌が減ってくると、まず月経周期に変化がみられます。周期が短くなる人もいれば、数ヶ月に1回の頻度になる人、月経日数や血液の量が減る人もいます。またエストロゲンは、生殖機能以外にも心血管系、自律神経系、脳機能、皮膚代謝、脂質代謝、骨代謝などからだの様々な部分に作用しています。

体温や汗といった体液の分泌、血圧、心拍などをコントロールするのが自律神経ですが、エストロゲンを分泌する視床下部は自律神経の中枢でもあるため、エストロゲンの分泌に変化があると自律神経のバランスも乱れてしまうのです。

更年期に起きるのぼせ、ホットフラッシュ、動悸、息切れといった症状は、エストロゲン分泌低下によって起きますが、同じタイミングで生理不順も起きることは、体の構造上仕方のないことなんですね。

「日常生活が健やかに送れないようであれば、無理せず婦人科医に相談してください。漢方薬やピルなどで、症状を和らげることも可能です」(高橋先生)

更年期の症状として、短期記憶が弱くなることも特徴のひとつ。もしちょっと前のことが思い出せなくなったら、更年期のサインかもしれませんよ。

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生理不順から閉経に向かうパターンは?

ほとんどの女性に50歳前後で訪れる閉経ですが、典型的な周期パターンがあるそうです。どのように閉経に向かっていくのでしょうか?

「周期が長くなって、徐々に終わっていく人がほとんど。中にはぴたりと来なくなったり、逆に突然再開したりと、予測不可能なんです」(高橋先生)

一般的に1年間月経が訪れなければ閉経したことになります。この場合、最後の月経があった年齢が閉経年齢。閉経後はエストロゲンが減ることで高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病、骨粗しょう症や認知症などの疾患リスクが高くなります。

「女性らしくいたい」といった理由からホルモン補充療法を希望される方もいるそうですが、閉経後の疾患リスクを予防するためにもエストロゲンの補充療法は効果的なんだとか。気になる方は婦人科や更年期外来で相談してみましょう。

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生理不順になったら気をつけたいこと

40代になると、閉経に向かい月経周期が乱れます。また閉経前後の10年間は更年期と呼ばれ、様々な症状に悩まされます。生理もいつくるか分からず、旅行などの計画も立てづらくなってくることも多いでしょう。日常生活が辛く感じるようなら、すぐに周囲に助けてもらってください。

「日本人はとにかく我慢しがち、辛かったら家事をサボっていいと思います。掃除ができないくらい辛かったら、思い切って外注するのもひとつの手。世の中全体として、ヘルプを出すハードルが低くなったらいいなと、常々思っています。私は、週に1回ファミリーサポートさんに来てもらって作り置きおかずを作ってもらっています。本当においしいんですよ(笑)」(高橋先生)

特にこの年代の日本人女性は、家事・育児・仕事と様々な仕事をこなし世界的にみても最も睡眠不足だと言われています。更年期は“体を休める時期”と思って、無理せず意識してゆったり過ごしましょう。

「皆さんにお願いしたのは、毎年ちゃんと定期健診を受けること。そして精密検査が必要な場合は、必ず再診を受けてください。治療も大切ですが、病気を予防すること、または初期段階で見つけることが最も大切なことですよ」(高橋先生)

子宮内にできる腫瘍『子宮筋腫』は30歳以上の女性30%が罹患しているとも言われています。生理不順やトラブルは、更年期のホルモンバランスの崩れのほかに、病気が潜んでいる場合もあります。健康診断と共に婦人科健診も受けるようにしましょう!

生理は女性の健康のバロメーター。月経周期の間隔が長くなるなど変化が生じると、心と体にも影響してきます。更年期を恐れるのではなく、自分の体と向き合って、どうしたら穏やかに過ごせるか導き出せたらいいですね。そして、その状況を家族や周りの人とも共有し、健やかな更年期を過ごしましょう!

取材・文/小野

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取材・監修者プロフィール
高橋 しづこ
医学博士、産婦人科専門医、臨床遺伝専門医
米国オレゴン州私立Reed Collegeを卒業。その後、東海大学医学部へ入学。同大卒業後、東京大学医学部大学院より医学博士。都内総合病院の産婦人科、不妊治療クリニックなどで活躍中。3人の子供をもつママドクターで、高齢不妊・妊娠・出産のつらさや痛みが分かるぶん、患者さんのお話にはできるだけ真摯に耳を傾けたいというのが信条。女医+(じょいぷらす)所属。

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